Home news&trend 九州三菱自動車販売 | 外部要因による環境の変化に、柔軟に対応できるシステム部門でありたい

九州三菱自動車販売 | 外部要因による環境の変化に、柔軟に対応できるシステム部門でありたい

by iida

メインフレームからIBM iへ
RPGで再構築

i Magazine(以下、i Mag) 最初にシステムの運用歴を教えてください。

松本 当社はシステム/36時代から導入しています。現在はIBM i上で、15年ほど前に再構築した販売・物流管理システムを運用しています。また長くIBMメインフレーム上で、経理、車両販売管理、部品サービスの各システムを運用してきましたが、これらをIBM i上へ移行している最中です。経理システムには「SuperStream/400」(NESCO SUPER SOLUTION)を採用し、車両販売管理と部品サービスの両システムはRPGで再開発して、いずれも2017年春、IBM i上で本稼働する予定です。本稼働後は、メインフレームを撤去します。

松本 登久司氏
執行役員 電算統括部長

i Mag 人員体制はいかがですか。

稲葉 電算室の体制は合計11名です。開発を担当するシステム課に4名、バッチ処理の管理などを担当するデータ処理課に6名を配置しています。メインフレームからのデータ移行もデータ処理課が担当しました。全員がRPGのⅢとⅣの開発スキルを備えています。このほかRPGでネイティブ型のモバイルアプリを開発するツールとして「LongRange」(ランサ・ジャパン)を導入しており、営業活動や店頭でスマートデバイスを利用しています。またIBM i上のPHPでイントラネットシステムを構築しており、PHPで開発できる人員が4名います。

稲葉 剛氏
  電算室 システム開発課長

 

外部要因の変化や災害対策を
見据えてシステムをスリム化

i Mag なぜ、メインフレームからIBM iへ移行したのですか。

松本 現行システムをもっとコンパクトにしたい、というのが理由です。一般に自動車ディーラーは、メーカーが提供する販社システムを利用する例が多く見られます。当社は三菱系とスズキ系の双方を扱っていますが、スズキ系の販売管理はメーカーが提供するシステムをブラウザで使用しています。 三菱系の販売管理は、IBM iによる独自システムを長らく開発・運用してきましたが、今後はメーカーのIT方針に沿って運用環境を変更していく可能性も考えられます。このあたりは不透明な要素を含んでいますが、今後、運用環境がどう推移するにしろ、それに先立って現行システムをもっとコンパクトにする必要があると判断しました。

稲葉 それに加えて、災害対策の面も考慮しました。2016年4月に発生した熊本地震では、グループ会社である熊本三菱自動車販売の本店ビルが大きな被害を受けました。熊本にはサーバーを設置していなかったのでIT運用に支障はありませんでしたが、福岡本店の近くには活断層もあり、災害対策上、サーバー群を別の場所へ移動させることを検討しています。

 ディーラーとして外部の環境要因に柔軟に対応していくために、また災害対策の一環としても、現行システムをスリム化したいと考え、メインフレームからIBM iへの移行を決断したわけです。今後、スリム化の第2弾があるとしたら、IBM iのIaaSを利用したクラウドへの移行かもしれません。

PHPに代わる
開発手法を検討中

i Mag IBM iの今後の運用に、何か不安要素を感じていますか。

松本 当面最大のテーマはメインフレームからの移行でした。すべて社内で対応しましたが、思っていたよりずっと手間がかかり、人的リソースを集中してきました。運用歴の長いシステムでドキュメントや仕様書も残っておらず、移行作業は困難でしたが、今春、何とか無事に本稼働を迎えられそうで、ホッとしています。移行が完了したら、IBM iの今後の青写真をじっくりと考えていかねばなりません。

i Mag  RPG開発者の不足が指摘されていますが、その点はどうですか。

松本 当面、現在の開発人員で対応可能だと思っています。今は40代が中心なので若手の育成が必要ですが、システム部門への採用は年々、厳しさを増しているので、その点に多少の不安を感じますね。ただし電算室に適性のある人材を確保さえできれば、たとえIT経験がなくても、ゼロからRPG開発者として十分に教育できると考えています。

稲葉 当社ではRPGと並行して、PHPの習得も目指してきました。イントラネットをIBM iでPHPを使って開発・運用しています。ただしZend Serverはバージョンアップ時に、PHPのバージョンアップが必要なケースもあり、作ったプログラムをどのOSでも利用できるIBM iの資産継承性と比べると、オープン系のウィークポイントが目につきます。またオープンソースは、企業システムを構築するには、サポートが弱いとも感じています。そこで今後のWebの開発では、IBM iで安定稼働する新たな開発ツールを検討していくことになると考えています。

松本 今後テクノロジーは大きく変わり、IBM iはさらなる進化をし続けることでしょう。ですから、IBM iを使い続けることにまったく不安は感じていません。それよりも重要なのは、外部要因によりディーラーである当社を取り巻くIT環境が変わることになったとしても、我々システム部門が、常に変化に対応できる状態にあることだと思います。

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九州三菱自動車販売株式会社

IBM i User Profile

運用歴:システム/36時代から
運用システム:販売・物流管理システム(現状)、経理・車両販売管理・部品サービスの各システム(2017年春に本稼働)
RPGのプログラム本数:不明
開発言語:RPG、PHP
開発ツール:LongRange、ZendServer
システム部門人員数:11名
構成
20代 1名
30代 1名
40代 8名
50代 0名
(60代:1名)

COMPANY PROFILE

本社:福岡県福岡市
設立:1951年
資本金:7億5900万円(グループ合計)
売上高:414億円(2014年3月期)(グループ合計)
従業員数:1288名(グループ合計)
事業内容:新車・中古車の販売、自動車の部品販売、自動車の修理加工、保険代理業

http://www.kyushu-mitsubishi-motors.co.jp/

[i Magazine 2017年 Spring (2017年3月)掲載]

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