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目的を依頼者・利用者の立場で考える、その思考力こそ開発には不可欠

by kusui

細田 和憲 氏

株式会社ソルパック
コンサルティング事業部
先進ITソリューション課
課長


開発のための思考力を鍛えるには
IT以外の世界を幅広く知ることが必要

 細田和憲氏は2005年の入社後、さまざまな業務を担当してきた。概略を列記すると、次のようになる。

・2005年4~9月
 AS/400(現・IBM i)の導入支援・保守担当(CL使用)

・2005年9月~2006年3月
 保険系情報子会社に派遣・常駐。社内ナレッジシェア・システムの開発支援

・2006年3月~2007年10月
 本社へ戻り、受託システムの開発担当(VB6使用)

・2007年10月~2012年9月
 建設系情報子会社に派遣・常駐(主にC#、MS SQL、VB6を使い、下記のシステムを開発)。

  ・部品マッチングサイト
  ・決済管理システム
  ・整備・在庫管理システム
  ・旅行代理業関連システム

・2012年9月~2017年12月
 本社へ戻り、ITディストリビュータの顧客向けWebシステムの開発担当(C#、PHP、MS SQL、MySQL、JQueryを使用)

・2017年12月~現在
 AI関連製品の開発担当

 上記をまとめると、ホスト系から情報系へ、各種業務システムの開発からAIへ、という移り変わりになるだろうか。

「私としては、割り当てられる仕事は何でも、貪欲にチャレンジしようという気持ちでやってきました。どの担当も、最初こそ多少の混乱はありますが、まじめに取り組みさえすれば、できないものはないという考え方です。担当してきたものを振り返ると、その当時は疑問をもったり迷ったりしたようなことも含めて、1つ1つがエンジニアとしての私の血となり肉となっていると感じます。仕事に鍛えられた、という思いです」

 コンピュータは、子供の頃から憧れの対象だったという。高校時代は「数学部」に所属してプログラミングに明け暮れ、大学は情報系学部へ、大学院では「Genetic Network Programming」(遺伝的ネットワークプログラミング)というAIを専攻した。そしてIT企業へ就職。ITまっしぐらの生活のようにも見える。

 ところが今は、「プライベートではいっさいITに触れないようにしています」と、細田氏は話す。自宅には、スマートフォン以上のデバイスはなくテレビも置いていないという。

「理由はいたってシンプルで、それらがあると物事をじっくり考えられなくなり、やりたいことに集中できなくなるからです。趣味は読書ですが、仕事関連の本は一切読みません」

 仕事に必要な技術情報を得るときは、「やるべきことが整理できてから技術サイトやニュースサイトにアクセスします。そして片っ端から調べ、利用価値のある情報だけを参考にするようにしています。技術サイトやニュースサイトに毎日アクセスしても、自分にとって不必要な情報ばかりが目に飛び込んできて、労多くして益少なし、という感想をもっています」と述べる。

 現在担当中のAI関連製品の開発も、その流儀で取り組んできた。Watson DiscoveryとPersonality Insightsを利用する2つのソリューションで、既に実装を終え、検証を重ねている段階にある。

 自身の将来像については、「エンジニアとして生涯現役を貫くこと」と話す。

「そのためには、割り振られた仕事は何でもこなせる、人に負けないスキルをもっていることが必要です。それと同時に、ITで実現しようとしている開発の目的を、依頼者や利用者の立場になって考えられる思考力も不可欠です。それにはIT以外の世界を幅広く知っておくことが必要で、私はもっぱら読書をとおしてIT以外の世界を覗いています」

 細田氏が2019年に読んだ本のベストは、高田大介著『まほり』(KADOKAWA)とウォルター・シャイデル著『暴力と不平等の人類史』(東洋経済新報社)という。


[IS magazine No.26(2020年1月)掲載]

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