2018.1.3  i Magazine 2017 Summer(5月)掲載
04 データ活用・分析
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04 データ活用・分析

保存版「これから使う人のためのIBM i入門ガイド」ツール・ソリューション編 04

企業において業務データを分析し、売上増のための施策立案や業務改善、生産性向上などに役立てる動きが始まったのは1990年前後からである。当時は、経営・マネージャー層や業務部門が情報システム部門へデータの抽出や加工を依頼し、提供されたレポートをもとに分析を行うのが一般的だったが、その運用スタイルを現在も採用する企業は少なくない。しかし、この方法は情報システム部門への依頼が集中するとバックログとなることが多く、レポートの依頼から取得までにタイムラグが生じるという難点がある。

そこへ登場したのが、業務部門のエンドユーザー自らがデータの抽出から加工、レポート作成、分析までを行えるETL(データ抽出・加工・出力)ツールと、オフィスソフト(とくにExcel)を利用するデータ活用・分析ツールである。Excelを活用するツールでは、使い慣れたExcelをインターフェースにして高度なデータ加工や表現力豊かなレポートが可能になる。

現在、IBM iユーザー向けのデータ活用・分析ツールで多数の導入実績をもつのは、「OSS/NOA-V3」のようなETLツールや「NewWorkFriend-FX」などのExcelを利用するツールである。

一方、インターネットの普及とともにWebの操作性や機能性を利用するデータ活用・分析ツールが、2000年代以降、多数登場してきた。この分野のツールもエンドユーザー自らが分析を行える操作性・機能性を備え、Webブラウザだけでデータベース照会からデータの抽出、集計、ドリルダウン、スライスなどが可能である。2004年に最初のバージョンがリリースされた「WebReport 2.0 Smart」はこの分野の代表的なツールで、600サーバー以上の導入実績がある。

また、データウェアハウスの手法を使い、IBM i上の業務データを多角的に分析できるツールも数多く提供されている。それらのツールは、クエリの定義・設計やデータの抽出・集計、ドリルダウン、スライスなどの機能に加えて、さまざまな出力様式や高い表現力のレポート機能・ダッシュボード機能をもつ。

従来はデータウェアハウスの知識を有する専門要員向けだったが、最近は直感的に操作可能なインターフェースを備えて幅広いユーザーに対応するツールが増えている。

IBM i市場における
トレンド

IBM i市場におけるデータ活用・分析ツールの最近のトレンドとしては、以下の7点を指摘できる(カッコ内は、理由・背景)。

・ 使いやすさ・操作性の向上(ユーザー層の広がり、深い分析への期待)

・ 多様なデータソースへの対応

・ 大量データへの対応

・ データ分析の高速処理(以上、対象データの種類・量の拡大)

・ ノンプログラミング、テンプレートの提供(すばやい分析への期待)

・ ビジュアルな表現力(分析結果の直感的な理解への期待)

・ インタラクティブ性の向上(試行錯誤的な分析アプローチへの期待)

これらのトレンドには従来からのツールも対応し、機能拡張が続いている。たとえばWeb対応BIツールの代表格であるWebReport 2.0 Smartは、入出力インターフェースとしてExcelもサポートし、さらに多次元分析やリアルタイム分析機能などにも対応、高機能なダッシュボードをドラッグ&ドロップやプロパティ設定で開発できる機能が備えられている。

また、最近リリースされたPHP QUERYは、QUERY/400や従来型BIツールの使いづらさやデータ抽出の煩雑さに着目し、その解決策を追求したツールである。WebブラウザによるクエリやExcel・CSVへの出力はもちろんのこと、任意の条件指定による検索、作成したクエリの自動メニュー登録、クロス集計やグループ集計、目的のデータにすぐにたどり着けるインターフェースなど、高い操作性・機能性を備える。しかもクエリの作成・編集・社内公開などの基本機能は無料で、ユーザー数も無制限という。

IBM i分野におけるデータ活用・分析は、自社の実情や目的に即したツールを選択できる段階へと進んでいる。[i Magazine編集部]

 

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●記事で紹介したツールのベンダー

JBアドバンスト・テクノロジー
オムニサイエンス
三和コムテック
ヴィンクス
ソルパック
日本IBM
セブンシステム
ベル・データ
シーアイエス
イグアス
クライム
クロスユーアイエス
グローバルITサービス
アシスト
アイエステクノポート
カワイビジネスソフトウエア