IBM i Project Explorerには、QSYSライブラリー中のソース物理ファイル内のすべてのメンバーを、ローカルPC上のテキスト・ファイルに変換するマイグレーション機能が備わっている。この機能を使って、QSYSソース・ライブラリーを、先ほど作成したiproj1に移行することにする。
❶ VSCodeの左側にあるアクティビティ・バーでCode for IBM iに切り替えて、ソース物理ファイルが保存されているIBM iシステムに接続する。

❷ 移行対象のライブラリーを検索するためのフィルターを作成する。左サイド・バーで「OBJECT BROWSER」を展開し、「+ Create new filter…」をクリックする。

図表2 ライブラリー検索用フィルターの作成
❸ エディターに入力フォームが表示される。今回使用するライブラリーの名前は「SATOHBOBD」「SATOHBOBO」「SATOHBOBS」の3つで、すべて「SATOHBOB」という接頭辞がついているので、ライブラリー名フィルターに「SATOHBOBS*」と入力し、「save settings」をクリックする。

❹ 作成されたFilter 1を展開すると、3つのライブラリーが表示される。

❺ ソース・ライブラリーSATOHBOBSを右クリックし、表示されたメニューの「Migrate source」をクリックする。

❻ エディターに入力フォームが表示される。ここでは、デフォルトのCCSID等を変更したり、変換対象のソース物理ファイルを選択したりできるが、今回はそのまま実行することにする。

❼ マイグレーションに成功すると、下部に次のようなメッセージが表示される。

❽ アクティビティ・バーでエクスプローラーを選択すると、プロジェクトiproj1内にソース物理ファイルと同じ名前のサブフォルダーが作成され、各ソース・メンバーがテキスト・ファイルとしてダウンロードされているのが確認できる。また、ibmi.jsonや.env等のファイルが新たに追加されていることが確認できる。

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Better Object BuilderもしくはBobは、2025年10月にリリースされたIBM Project Bobとの混同・混乱を避けるため、2025年12月に「TOBi」(The Object Builder for IBM i)へと名称が変更されました。ただしここでの記事は従来どおり、Bobと明記していることをご了承ください。
著者
佐藤 尚氏
ソリューション・ラボ・ジャパン株式会社
第1サービス事業部 第3サービス部 第1グループ
AS/400ユーザーの情報システム部門を経て、2006年にソリューション・ラボ・横浜(現ソリューション・ラボ・ジャパン)に入社。主にIBM iを中心に他のプラットフォームとの連携を行うシステムの設計・開発を行う。近年はシステム開発の傍ら、IBM i技術者向け研修サービスの講師を担当している。
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