工場・病院などプライベート5Gネットワークを「驚くほど簡単に」数日で構築、初期費用不要、従量課金制の「AWS Private 5G」 ~AWSが年次イベント「re:Invent」で発表

 

Amazon Web Servicesは、11月30日~12月3日(現地時間)に米ラスベガスで開催された年次イベント「AWS re:Invent」において、工場・倉庫・病院・店舗・教育施設などの多様な現場で「驚くほど簡単に」(AWSのアダム・セリプスキーCEO)に5Gネットワークを構築できる「AWS Private 5G」を発表した。

次のような❶~❺の手順で構築・利用できるという。

❶注文(0rder)

AWSクラウドサービスのマネジメント・コンソールから、プライベート・セルラー・ネットワークの範囲と容量を指定。

❷インストール(Install)
AWSが5Gネットワーク用のハードウェア(スモールセルの無線基地局とサーバー)を送付・提供。ユーザーはスモールセルとサーバーに電源につなぎ、インターネットに接続する。

❸アクティベート(Activate)
マネジメント・コンソールを開き、ハードウェアの受領を確認すると、5Gネットワークの各種設定が自動的に行われる。ネットワークの準備ができたら、端末にSIMカードを挿入して接続する。

❹管理(Manage)
他のAWSリソースと同様に、携帯電話ネットワークと接続されたデバイスを操作・管理する。既存のアクセスポリシーやセキュリティポリシーとの統合が可能。

❺スケール(Scale)
ビジネスニーズに合わせて、ネットワークの容量や接続デバイスの数を簡単に調整できる。

 

上記の❷❸以外はクラウドサービスを利用するのと同じ要領で、❷で提供されるハードウェアに費用はかからず、使った分だけ支払う従量制課金なので、AWS Private 5Gは「プライベート5Gネットワークのクラウドサービス」と言えるだろう。

 

セリプスキーCEOは、「プライベート・モバイル・ネットワークの構築と拡張を数カ月ではなく数日で行うことができる。長いプランニングサイクルや複雑な統合、高額な初期費用に悩まされることなく、モバイル・テクノロジーの優れた点をすべて手に入れることができる」と、基調講演で胸を張った。

 

 

AWSでは、AWS Private 5Gの特徴として次の5点を挙げる。

・デバイスのモビリティを伴うユースケースでの信頼性の高いネットワーク接続性

・Wi-Fiネットワークに比べて通信距離が長い。特に産業環境において、より優れたカバレッジを実現

・スマート・マニュファクチャリングや産業用IoTアプリケーションのための低レイテンシー接続

・ユーザー、デバイス、データに対する企業の完全な制御。企業特有のネットワーク構成やセキュリティポリシーの導入

・米国の「市民ブロードバンド無線サービス(Citizens Broadband Radio Service:CBRS)」に対応しているため無線免許の取得は不要で、高い利便性

 

AWS Private 5Gは現在、米国でプレビュー利用の受付中(こちら)。 

プライベート5Gネットワークの構築は現在、世界的に活発に進んでいる。ベンダーによるネットワーク・コンサルティング/構築のサービスも多数登場している。AWS Private 5Gはこうした動向に大きなインパクトを与えそうである。

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