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[速報]アイエステクノポート、クレスコグループの傘下へ ~今後はクレスコ・ジェイキューブと共に、両社のリソースを融合し「IBM i市場におけるリーディングカンパニー」を目指す

【9月14日更新】

クレスコ・ジェイキューブは9月9日、アイエステクノポートの全株式を取得し、関連会社とする契約を締結した、と発表した。株式譲渡日は2025年10月1日。

 

クレスコ・ジェイキューブとアイエステクノポートの歩み
クレスコ・ジェイキューブとアイエステクノポートの歩み

 

アイエステクノポートは1990年の設立で、設立以来「IBM i専業」をうたい、IBM i向けのトータル・アウトプットソリューション「UT/400ファミリー」やアプリケーション開発保守支援ツール「SS/TOOL-ADV」、プロジェクト管理ツール「S/D Manager Project」やソフトウェア資産管理ツール「S/D Manager Object」などを開発し、450社以上のIBM iユーザーに販売してきた実績がある。

最近では、IBM iと外部システムとをAPI連携させる「UT/400 Cloud Connector」を用いた「UT/400 Cloud Connector for Boxアダプター」「UT/400 Cloud Connector for DocYouアダプター」「UT/400 Cloud Connector for ClimberCloudアダプター」などのシリーズ製品や、IBM iとプリンターをダイレクトに連携させる「UT/400 ダイレクト印刷オプション for RCH」や「UT/400 ダイレクト印刷オプション for SATO」、さらにはIBM i上で完結する押印レスのワークフロー製品「帳票ワークフロー Ver.2.0」やIBM i向け漢字管理ツール「i-CGU」を市場に投入してきた。また同社は、IBM iベンダーをメンバーとする「iBIアライアンス」などでリーダー役を務めてきたことでも知られる。

一方、クレスコ・ジェイキューブは、2022年7月にクレスコ・グループ傘下の3社(アルス、エヌシステム、ネクサス)が合併してできた会社で、2025年4月にはIBM i対応の基幹販売・生産管理パッケージ「TREE」を開発・販売する高木システムを吸収した。

クレスコ・ジェイキューブは現在、100名以上のIBM iエンジニアを擁し、さまざまな業種のIBM iユーザーに開発・運用・保守サービスや各種ツールを提供してきた。

また、オープン系/クラウド系分野でも幅広く事業展開し、多数の実績を上げてきた歴史がある。全売上高の約1/3はIBM i、約2/3はオープン系/クラウド系が占めるという。

クレスコ・ジェイキューブとアイエステクノポートの両社は、2024年4月にIBM i市場の活性化を目的とした包括的協業パートナーシップ「Project Techno-Cube」を締結し、協働の歩みを始めていた。合同セミナーを実施してきたほか、共同開発製品の第1弾として、新しいタイプのIBM iデータ活用ツール「Tech-Cube DataOne」を開発中だ。

クレスコ・ジェイキューブとアイエステクノポートのIBM i分野における製品・サービス ポートフォリオを見ると、補完関係にあることがわかる。IBM iのミドルウェアツールに圧倒的な強みをもつアイエステクノポートと、システム・コンサルティングからシステム開発、運用・保守、要員派遣・常駐サービスに至るまでトータルにカバーするクレスコ・ジェイキューブ、という補完関係である。

さらにクレスコ・ジェイキューブは、オープン系・クラウド系分野も広くカバーしており、IBM i以外のニーズにも応えられる特徴をもつ。

両社の製品・サービスポートフォリオ
両社の製品・サービスポートフォリオ

クレスコ・ジェイキューブでは今後、両社の販売チャネル、サービス、ノウハウ、人財リソースなどを融合してシナジー効果を高め、IBM iビジネスの拡大を狙う。さらに、「国内IBM i市場におけるリーディングカンパニーを目指す」としている。

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