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Merlinらしい機能をようやく搭載、IBM i Merlin 2.0.0を発表 ~OpenShiftシングルノードへの対応も(低コスト・簡便化)

IBMは6月14日、IBM i Merlin 2.0.0を発表した(Merlinは「Modernization Engine for Lifecycle Integration」の略)。またIBM i Merlin 1.0の販売を2024年8月5日で終了することもあわせて発表した。

IBM i Merlinは2022年5月に発表された、Webブラウザで利用可能なIBM i用統合開発環境。IBM iアプリケーションのモダナイゼーションやRPGなどによるプログラム開発に加えて、GitやJenkinsなどをセットしてDevOpsやCI/CDを実現するツールとして発表時には大きな注目を集めた。

IBM i Merlin 発表時(2022年5月)の資料から
IBM i Merlin 発表時(2022年5月)の資料から

しかしその後、高額な導入コスト、技術的ハードルの高さ、予告した機能の開発の遅れ(デバッガのリリースは発表から8カ月後)などから市場の関心は遠のいた状況にあった。

Merlinの主な機能(灰色の文字は発表時未対応) ~発表時(2022年5月)の資料から

今回のIBM i Merlin 2.0.0は、2022年に予告された機能の多くに対応した。またMerlinを低コスト化する対応もある。

IBM i Merlin 2.0.0の対応機能は以下のとおり。

開発ツールセット
IBM iプログラムのリファクタリング、モダナイゼーション、文書化、ビジネスロジックのRest API公開などを可能する一連のツール・セット。

コンテナおよび開発環境を管理するためのGUI
・コンテナと開発エコシステムの管理を支援するGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス。

ARCADツールとの統合・改善
・インテリジェントなビルド、影響分析、固定フォーマットRPGからフリーフォーム RPG(FF RPG)への変換機能などを提供

Red Hat Single Node OpenShift (SNO)対応
・従来からのRed Hat OpenShiftに加えて、Red Hat Single Node OpenShift (SNO) 上での稼働が可能になった。

Red Hat Single Node OpenShiftとは、一般的なOpenShift環境ではクラスタを構成するためにマスターノードやインフラノードなど複数のノードを必要とするが、Red Hat Single Node OpenShiftでは1ノードでOpenShiftの作成が可能になる。これにより、OpenShiftの導入がより簡便になるのに加えて、導入コストやランニングコストを抑えることができる。

Merlinは導入時のコストが高額になる点がベンダー/ユーザーの間で懸念として広がっていたが、今回のRed Hat Single Node OpenShiftはそうした懸念への対処と見ることができる。

デバッガーの改良
・ソースエントリーポイントデバッグ機能が追加された。

なお、今回の発表リリースでは、「(Merlinが基盤とする)IBM i Developer統合開発環境(IDE)は現在、Code for IBM i、Source Orbit、およびDb2 for iプロジェクトをベースとしている」と、Code for IBM iとSource Orbitへの対応を明記している。

とすれば、ともにVisual Studio CodeをソースコードエディタのベースとするIBM i MerlinとCode for IBM iは“密接な共通環境”にあることになり、Code for IBM iとIBM i Merlinの間で機能の共有や連携が容易になる。両製品の今後の関係も注目される。

IBM i Merlin GitHubページ
https://ibm.github.io/merlin-docs/#/

特集 Code for IBM i:その全貌
https://www.imagazine.co.jp/code-for-ibm-i-j-part1/

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