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IBM i OSの永続ライセンス販売を終了へ、機械別グループP05・P10マシンが対象 ~今後はオンプレミスもサブスクリプションのみ

IBMは8月29日、機械別グループP05およびP10マシンで稼働するIBM i OSの永続ライセンス(従来からの有効期間のないライセンス)の販売を2024年3月26日に終了する、と発表した(図表1)。それ以降は、ユーザーはオンプレミスにおいてもサブスクリプションしか購入できなくなる。今回の発表ではP20、P30のマシンは対象外。

永続ライセンスが廃止となるIBM i OSのライセンス対象 
図表1 永続ライセンスが廃止となるIBM i OSのライセンス対象

また、「永続ライセンスからサブスクリプションへ移行するための、より低価格のサブスクリプション・オプションを提供する予定」「Power 9とPower 10の全ソフトウェア層(P05~P30)でIBM i OSのサブスクリプションと、IBM iライセンス対象プログラム製品(LPP)のサブスクリプションを提供する予定」という開発意向表明も発表した。

IBMでは、2022年5月3日の発表以降、IBM i OSのサブスクリプションの拡張を続けてきた。またPower9・Power10のマシンとIBM i OS、ハードウェア製品、サポート(Power Expert Care)などをセットしたシステム・サブスクリプションの提供・拡充も継続してきた。

システム・サブスクリプションでは今回、Power S1014 8コア・モデル(P10)がラインナップに加わった。サブスクリプション期間は、3年、4年、5年の3種類で、1年以上の更新が可能。サブスクリプション契約時に1年分を前払いする年払い方式である。

IBM iサブスクリプションの進展
図表2 IBM iサブスクリプションの進展

 

今回の発表と開発意向表明により、IBM iのライセンス形態がサブスクリプションに絞られていくことが鮮明になった。

IBMではサブスクリプションを「業界トレンドに沿ったビジネスモデルで、顧客やパートナーの要望に応えるもの」と強調している。しかし、IBM iのサブスクリプションは、年単位の期間設定や支払い方式、途中解約できないなどで制約が多い。“業界トレンドに沿った”方向へサブスクリプションのブラッシュアップが望まれるところだろう。

IBM i  OSのライセンス購入モデル
図表3 IBM i OSのライセンス購入モデル

 

◎2023年8月29日発表の製品発表レター

・Licensed software feature withdrawal of selected non-expiring IBM i license offerings as IBM transforms the IBM i business(永続ライセンスの販売終了)
https://www.ibm.com/docs/en/announcements/sww-selected-non-expiring-i-license-offerings-as-transforms-i-business
・IBM offers new enhanced hardware and software capabilities for the IBM i System Subscription offering in selected IBM Power technology-based server to provide cloud flexibility and financials in your on-premises environment(新しいIBM iシステム・サブスクリプション)
https://www.ibm.com/docs/en/announcements/i-system-subscription-enhancements-1s4u-4-8-core-server-offering
・IBM continues the IBM i business transformation journey by expanding Subscription term license offerings(IBM iサブスクリプションに関する開発意向表明)
https://www.ibm.com/docs/en/announcements/i-plans-expand-subscription-licensing-offerings

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