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ランサ・ジャパン、LANSAの最新バージョン「V16」を発表 ~UXのモダナイズやセキュリティ向上に加え、AIによる開発支援も

ランサ・ジャパンは10月9日、基幹システム向けのローコード開発環境「LANSA」の最新バージョン「Visual LANSA V16」を発表。10月24日から提供を開始する。

併せて、「LANSA Production License」「LANSA for the Web」「LANSA/AD」「LANSA Integrator」「LANSA Open」もアップデートされ、「V16」となった。

同バージョンでは、クラウド環境への最適化や開発UXの向上、ブラウザ埋め込み機能など、アプリケーションのモダナイズを実現する新機能を搭載している。

また、「LANSA AIチャットボット」をはじめとするAIサポート機能により、開発者はよりスピーディかつ直感的に最新のLANSA環境を活用できるようになる。

LANSA V16の主な新機能は以下のとおりである。

Web連携の強化

◎WebView2 による最新ブラウザ統合で、モダンなUI/UXを実現
同バージョンでは、Chromium ベースの『WebView2』ブラウザエンジンを統合した。これにより、Windows アプリケーション内にEdgeブラウザを埋め込むことができ、最新の HTML5・CSS を活用したモダンなUIを実現できR。

また、サードパーティ・ライブラリーやREST API連携が容易になり、開発者はより柔軟に機能を拡張可能である。既存のLANSAアプリケーションを維持しながら、Web技術を活かしたリッチなユーザー体験を構築できる。

◎リアルタイム・プッシュ通知でサーバーとクライアントをシームレス接続
同バージョンでは、サーバーからクライアントへのプッシュ通知機能が標準で利用可能になる。暗号化されたリアルタイム通信により、Webアプリケーションや業務システム内での情報共有をスムーズに実行できる。また複数のシステム、言語、テクノロジーを統合し、異なるプラットフォーム間のデータ管理やカスタム暗号化に伴う複雑な処理を軽減する。

クラウドの強化

◎Azure Cloud 対応ライセンスでクラウド展開を最適化
新たに「Azure Cloudライセンス」が導入され、クラウドベースのライセンス運用が可能になった。従来のオンプレミス環境に加え、Azure上でのスケーラブルなアプリケーション配布や運用が実現し、クラウド移行・統合の効率化を支援する。これにより、ハイブリッド環境下でも柔軟かつ安定した開発・運用が行える。

セキュリティの強化

◎OAuth 2.0 による電子メール認証でセキュリティを強化
SMTP・POP3・IMAPに対応した OAuth 2.0 ベースのメール認証が導入された。これにより、従来のパスワード認証よりも高いセキュリティレベルを実現し、クラウドメールサービスとの安全な連携が可能となる。データ保護とアクセス制御が強化され、企業環境での運用リスクを低減する。

◎IBM i パスワードポリシー(QPWDRULES)対応でエンタープライズ環境を支援
IBM i システム環境におけるパスワードポリシー(QPWDRULES)への対応により、セキュリティ標準との整合性が向上した。企業システムの認証ポリシーとLANSA環境を統一でき、IBM i 7.5などの最新環境での安定稼働を保証する。

UXの強化

◎ツールバー・アイコンの更新
同バージョンでは、ビジュアル・アップデートの第一段階として、アプリケーションのインターフェースがモダナイズされた。このアイコンの刷新により、モダンでユーザー・フレンドリーなデザインが実現された。

生成AIとの連携

◎LANSA AI チャットボットで生産性向上
LANSA製品ドキュメントを学習したAIアシスタント「LANSA AI チャットボット(ベータ版)」が一般公開された。開発者やユーザーは、LANSAのWebサポートページから24時間いつでも質問でき、ドキュメント検索に代わる迅速なサポートを受けられる。

このAIは日本語を含む多言語に対応しており、LANSA製品の構造やAPI仕様を理解して回答するよう設計されている。また、ユーザーのフィードバックに基づき継続的に進化していくことで、グローバル開発チームのナレッジシェアを支援する。

同バージョンではこのほかにも、IDE、ランタイム、Web環境全体において80件を超える修正・改善が行われている。

 

 

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