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女性エンジニアが輝く場所 ~ソリューション・ラボ・ジャパンのIBM i技術者に聞く(前編)|中道 京子氏、平松 小葉氏

「ソリューション・ラボ・ジャパンでは、IT経験の有無を問わず、
ITエンジニアを志望する女性の採用を積極的に行っている」と、
代表取締役社長の森原達夫氏は話す。
また女性エンジニアにとって働きやすい環境を作るための取り組みも進めているという。
どのようなことなのか、女性エンジニアたちに話を聞いた(撮影:内田和稔)

RPG一筋25年のエンジニアは
「IBM iに強い会社」を転職先に選択

中道 京子

ビジネスソリューション事業部
SEサービス部 


中道京子氏は、「固定フォーマット、大好き!」を広言する、大のRPGファンだ。

「20歳からRPGを始めて25年。さまざまな業務システムの開発を経験してきましたが、今も昔もRPG一筋です。RPGの固定フォーマットは位置や桁が揃っていてとても美しく感じられますし、いつも気持ちよく開発できます」

中道氏がソリューション・ラボ・ジャパン(以下、SLJ)に転職したのは2023年4月。前職は中堅IT会社のSEで、在籍25年間のうち15年間は製造系企業に常駐する社内SEだった。その常駐先で中道氏は数々の開発案件にプロジェクトリーダーとしてかかわり、運用・保守も担当してきた。

転職を決めたときに、「自分の強みはRPGとIBM iであり、これからも開発を続けていきたい」とあらためて思ったという。そして転職先として重視したのは、「IBM iに強い会社」だった。

「IBM iを幅広く手がけている会社なら自分の特徴を活かせるし、周囲にIBM i・RPGのベテランがたくさんいるだろうから自分の成長にもつながると考えました」

ほどなくSLJに入社。転職してすぐにスポット的にユーザー企業の常駐となったが、横浜にあるSLJのオフィスへ出向くときは、千葉県内の自宅から往復3時間をかけて通勤するという。

中道氏は最近、「自分のスキルや知識は足りていない」と感じる日々だという。

「私はRPG Ⅲ・Ⅳの固定フォームを中心にやってきましたが、最近はフリーフォームの需要も多くなってきましたし、オープン系技術を駆使したフロント系のご要望も増えています。また案件が高度化しているので、上流工程のスキル・知識も必要です。自分なりに勉強はしていますが、幅が広く奥が深いので、なかなか追いつきません。知識・スキルを吸収する大きなアンテナを張って、オープン系技術(Java)なども勉強しつつ前向きにやっていくつもりです」

中道氏は近いうちに、新しい常駐先企業の担当になることが決まっている。

「常駐は転職活動時の面談で希望していたことですが、ベンダーSEの立場でお客様システムにかかわることが、私の性分に合っていると思っています。お客様とコミュニケーションを取りながら大小にかかわらず課題を解決することにより喜びの声を直接いただけることが、とてもやりがいにつながります。ミーティング時はスモールトークを交えながらその業界の知識が身についていく感覚を楽しんでいます」

入社2年目にRPG研修サービスの講師に抜擢
講師と保守・改修担当の両立が理想

平松 小葉 

ビジネスソリューション事業部
SEサービス部

平松小葉氏は、2020年1月にIT未経験者の採用枠である「ポテンシャル採用」で入社した。前職は事務機器メーカーの営業だったが、「ライフスタイルが変化しても長く働き続けられるよう、手に職をつけたい」と考えたのが転職の動機だった。

「ITの仕事は一生なくならないと思うのと同時に昔からITへの憧れがあって、若いうちに一度くらい挑戦してみようと思い、転職しました」

入社後はJava研修を2カ月、RPG研修を4カ月ほど受講した後、7月から徐々に顧客プログラムの開発を担当するようになった。

「上司から、とりあえずやってみよう、と促されて手を動かし始めたのですが、見様見真似で続けるうちに、この仕事は自分に合っているなという素朴な喜びがありました」と、平松氏は語る。

1年後の2021年7月に、今度は英語版書籍の翻訳を指示された。RPG研修サービスのテキスト作りのための翻訳だった。

「ILE RPGの解説本でしたが、記載されているプログラムが説明どおりに動くのかコーディングして確認したり、英文を正確に理解するためにいろいろ調べたりして、翻訳する過程でずいぶん勉強になりました」

2022年2月から保守・改修の仕事のかたわら、RPG研修サービスの講師も務めることになった。平松氏は入門・初級コースの担当である。

「私自身、つい2年ほど前まではまったく知識がなかったので、RPG入門者にとっての落とし穴や理解しにくいところがよくわかります。IBM iを初めて学ぶ方にとっては、論理ファイルやメンバーといったIBM i固有の用語がとても難解です。それで講習では、論理ファイルは辞書の索引のイメージ、メンバーはExcelのワークシートのイメージなどと一般的な言葉に例えてご説明するようにしています。コマンドのパラメータの説明でも、網羅的ではなく取捨選択してポイントをご説明するほうが、かえって全体像がつかみやすいようです」

講師の仕事は「とても楽しい」と平松氏は話す。ただし、講師職だけでなく「顧客プログラムの保守・改修の仕事も続けていきたい」とも言う。

「保守・改修で経験したことを踏まえて講習でお話できると、受講生にとって臨場感が違うと思うんですね。しばらくは“二足のわらじ”を履かせていただいて、どちらのエキスパートにもなりたいと思っています」と、平松氏は抱負を語る。

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