IBMは10月7日、Visual Studio Code(以下、VS Code)上でIBM iを利用するための拡張機能オプション「IBM i Development Extension Pack」を発表した。
VS Code上でIBM i環境の開発を行うための拡張機能セットで、これを利用することにより、IBM iの開発者はVSCodeのモダンな開発環境上で、RPG、COBOL、CLなどのプログラムの開発・保守が行える。
IBMが、IBM iを対象とするVSCode用の拡張機能を提供するのは初めて。IBM i 7.4以降のOSバージョンに対応する。
提供開始は2025年10月31日。Visual Studio Marketplaceで入手可能。また修正やアップグレードもVisual Studio Marketplaceを通じてのみ行われ、IBM SupportのFix Centralでは配布・提供されないという。
◎IBM i Development Extension Packの提供機能一覧
・Code for IBM i
・IBMi Languages (Highlighting)
・RPGLE
・COBOL
・CL
・Code for IBM i Walkthroughs
・Db2 for i
・IBM i Renderer
・IBM i Project Explorer
・Source Orbit
◎IBM i および言語関連拡張
Code for IBM i
IBM iサーバーと直接接続し、ソースコードの編集・ビルド・デプロイ・実行を行うための中心的な拡張機能。RPG、COBOL、CL、SQLなどに対応する。
IBMi Languages (Highlighting)
RPGLE、COBOL、CL などのソースコードに、シンタックスハイライト(構文色分け)機能を提供する。
RPGLE
RPG言語(特にILE RPG、フリーフォームRPG)用の専用サポート拡張。構文強調、フォーマット支援などを含む。
COBOL
IBM iでのCOBOLコーディングに特化した構文ハイライトと補完機能。
CL
IBM iのCLプログラムに対する編集サポート機能を提供する。スクリプトの色分けや構文補助など。
◎開発支援・ナビゲーション関連拡張
Code for IBM i Walkthroughs
新規ユーザー向けのガイド付きチュートリアル。IBM iへの接続設定、ソース編集、ビルド、デプロイなどの手順をステップごとに学習できる。
Db2 for i
Db2 for iをVS Codeから直接操作できる拡張。SQLクエリ実行、スキーマ閲覧、テーブル管理などに対応。
IBM i Renderer
IBM i特有のデータ形式やメッセージを、VS Code内で見やすく表示するためのレンダリング支援ツール。
IBM i Project Explorer
IBM iプロジェクト全体を構造的にナビゲートできるエクスプローラ機能。ライブラリ、ソース物理ファイル、メンバーなどを階層的に表示。
Source Orbit
複数のソースコードリポジトリやモジュール間の依存関係を可視化するためのツール。IBM i環境での大規模開発を支援。
・Visual Studio Marketplaceの「IBM i Development Extension Pack」
https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=HalcyonTechLtd.ibm-i-development-pack
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