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kozokaAIがコゾカAI 受注AIエージェントを発表 ~注文業務に特化したAIソリューション、マスターと連携しながらIBM iへ自動入力

注文書を受け取り
基幹システムへ自動入力

kozokaAIの設立は、2025年10月。長くIBM iビジネスを展開してきたMONO-Xから分離独立し、AIビジネスにフォーカスするために誕生した。社内に存在する多種多様な非構造化データを、AIを活用して構造化していくことが同社ビジネスの狙いであり、社名の由来でもある。

その第1弾のAIソリューションが、今年7月に正式リリースされた。それが、「コゾカAI 受注AIエージェント」(以下、受注AIエージェント)である。

同社が目指すのは、AIによって人が入力する作業を解消すること。そのために重要なのが、AIが実行する作業を現在の業務の中に、いかにシームレスに溶け込ませるかである。

企業内には人の入力作業を伴う業務が数多く存在するが、そのなかで同社がまず注目したのは、受注業務である。

受注情報は多彩な形式で届く。紙の注文書をはじめ、FAX、メール、PDF、ExcelやCSVデータ、Webフォーム、キャンペーンの専用紙など。現在も多用されているのは、FAXで受信した注文書を担当者が受け取り、内容を確認したうえで、基幹システムに入力するスタイルであろう。この工程では、さまざまなチェック作業も発生する。

そこで同社は、生成AIを活用して、受け取った注文書を基幹システムへ入力するまでの作業を自動化する受注AIエージェントのリリースに踏み切った。

受注AIエージェントは多様な形式で届く受注処理パターンに幅広く対応し、内容を読み取る。基幹システムのマスターと連携するので、商品名だけで商品コードを特定することも可能である。そしてそのデータを基幹システムへ自動的に入力するという流れだ(図表1)。

図表1 受注AIエージェントの全体像

AIエージェントとAI-OCRの
大きな違いとは

最終段階で人がデータをチェックする作業は発生するが、このときに人が修正した内容をAIが学習し、その学習内容に沿って次からは修正を反映する。

たとえばマスターに該当商品が登録されていない場合などは、人がチェックして対処するが、その修正内容をAIが学習して、次に反映する。

FAXなどを使った従来型の受注業務を展開しつつ、今後に向けてAI-OCRやRPAの導入などを検討しているユーザーは多いだろう。それらのユーザーに向けて、受注AIエージェントはAI-OCRとの違いを強調している。

AIエージェントとAI-OCRの最も大きな違いは、AI-OCRは文字を抽出することはできるが、意味は理解していない点である。そのため通常のOCRと比べて、AI-OCRの読み取り精度が高いとしても、人が確認・補正し、かつマスターと照合する作業は必ず発生する。

これに対して受注AIエージェントは、AIが内容を理解して構造化し、マスターを参照しながら自動的に得意先や商品・納期を照合する。例外処理も自然言語で設定した業務ルールに沿って実行し、基幹システムへ自動登録する。人が修正した内容を学習し、次回からそれを反映することも可能である(図表2)。

図表2 一般的なAI-OCRとの違い

「読む」だけで終わるAI-OCRと、「意味を理解して業務データ化まで実行」する受注エージェントの最大の違いがここにあると言える。

OCRは通常、帳票上の座標の位置を認識して読み取りを実行するが、受注AIエージェントの場合は、こうした座標入力も不要である。

料金体系はニーズに沿って
4種類を用意

同社では、正式リリースに先立つ半年前からIBM iユーザーに向けたアプローチを開始している。受注AIエージェントはクラウドサービスであり、基幹システムが稼働するサーバーはIBM iをはじめ、WindowsやLinuxにも対応するが、これまでのIBM iビジネスのバックグラウンドから、最初のターゲットとしてIBM iユーザーを対象にアプローチを開始したという。

受注AIエージェントに対するユーザーからの評価で最も多いのは、まずAI-OCRに比べて識字率が圧倒的に高いことである。これは、日々進化する生成AIモデルの性能向上に加えて、基幹システムのマスターと照合していることが主な理由と言える。

次に、操作がシンプルで使いやすいこと。画面を見れば、大体の操作が理解できるようになっている(図表3)。

図表3 帳票確認画面

ちなみに受注AIエージェントでは、生成AIのトークン消費を抑えるシステム的な工夫も施されているという。帳票PDFの事前分類や不要領域の除外、必要箇所を切り出し、構造化前の一次分類などを行って、必要な情報だけを生成AIに渡すことでトークンの消費を抑えているわけだ。

準備期間は平均して2~3カ月程度。注文書であれば、使用頻度の高い注文書フォームを10~20パターンほど選び、生成AIに読み込ませる。客先ごとに作業内容をエージェント化し、選択することも可能である。つまり受注処理ごとにAIエージェントが動く仕組みだ。そして検証期間を経て、本番稼働となる。

料金体系は、「Pilot(検証)」「Team(部門導入)」「Growth(拡張運用)」「Enterprise(全社展開)」の4種類。プランによって利用できる機能や規模が異なるが、どのプランを選択しても本格的なAIエージェントの活用が可能となっている(図表4)。

図表4 料金プラン

主な機能には、生成AI-OCR、項目定義、プロンプト指示、マスター照合、ダッシュボード、AI学習機能など。このほかオプション機能として、フォルダ連携取り込み、FAX番号発行、ReFAX機能、IBM i連携、帳票設定代行などがある。

利用可能人数は、いずれのプランでも無制限である。最低料金はPilot(検証)の月額5万円から。料金体系は「月額+従量課金」が基本で、従量課金は生成AIが使用するトークン(受注AIエージェントでは「クレジット」と呼ぶ)がベースとなる。各プランには相応のクレジットが含まれているが、これを超える場合は、「追加クレジット」を購入することになる。

ちなみに現在、同社では生成AIとしてGeminiを使用しているが、Geminiの利用料金は各プランの料金に含まれているので、ユーザーが別途契約する必要はない。同社では、Gemini以外の生成AIにも対応していく予定である。

受注AIエージェントは、受注業務に特化した機能群を揃えるAIソリューションである。IBM iの基幹システムに強い同社の強みが、今後AIを連携しながらどう発展していくかを見守りたい。

 

[i Magazine 2026 Autumn掲載]

 

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