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IBM iとBoxを連携させるAPIツール、顧客とのファイル共有やデータバックアップを目的にニーズが拡大 ~API-Bridge Solution Edition for Box

「API-Bridge」は、IBM iの基幹データを外部の多彩なクラウドサービスと連携するためにオムニサイエンスが開発したAPIツールである。

一般にAPI連携では、APIを公開するほうを「APIサーバー」、APIを実行するほうを「APIクライアント」と呼ぶ。API-Bridgeは双方に対応するので、API-Bridge であれば、IBM iはサーバーとしてもクライアントとしても活用できるようになる。

API-Bridgeには3種類のライセンス体系が用意されている。サーバー化とクライアント化の双方に対応するのが「API-Bridge Enterprise Edition」、サーバー化のみに対応するのが「API-Bridge Professional Edition」、そして特定のソリューションやサービスに必要なサーバー化とクライアント化の機能をパッケージで提供するのが、「API-Bridge Solution Edition」である。

API-Bridge Solution Editionではすでに10種類のソリューション&サービスを対象にリリースされている。最も人気のあるのがkintoneで、それにi-Reporter、slack、LINE、Garoon、intra-mart、FAX、IBM Cloud Object Storage、outsystems、Excelがある。そして今年5月に、11個目のサービスとしてBox向けにリリースされるのが、「API-Bridge Solution Edition for Box」である。

API-Bridge Solution Edition for Boxでは、IBM iのIFS区画にあるファイルをAPI連携でBoxへダウンロード/アップロードできる。5250コマンドを意識した作りであるのが特徴で、アップロード、ダウンロード、削除、ファイルリストの表示という4つの操作が可能である。

クラウドストレージとしては安価で、昨今急速に普及しているBoxへの関心は高く、IBM iとBoxをAPI連携できないかとの問い合わせも多い。

IBM iとBoxの連携では、大きく2つの用途が見られる。1つはIBM i上のIFS区画に保存された見積書などのPDF化されたデータを、BoxのAPIを実行することで、得意先ごとのフォルダに格納して顧客と共有する使用方法。もう1つは、BCP対策の一環として、IBM iの基幹データをBox側にバックアップする使い方である。どちらについても最近は問い合わせが増えている。

API-Bridge Solution Editionはサブスクリプション型の利用料金を設定しており、いずれも月額3万円で利用が可能。API連携の最初の扉を開くのに最適な用途かもしれない。

図表 API-Bridge Solution Edition for Box

株式会社オムニサイエンス https://www.omni-s.co.jp/

 

[i Magazine 2023 Spring(2023年5月)掲載]

 

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