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Gartner、世界のCEOを対象とした最新の調査結果を発表  ~CEOはAIを業界に最も大きな影響を及ぼすテクノロジーと捉えている

ガートナージャパンは5月18日、世界のCEOおよび上級経営幹部を対象にした最新の調査結果を発表した。この調査はGartnerが2022年7~12月に実施した2023年CEO/上級経営陣向けサーベイで、世界のさまざまな業界、売上高、規模の企業に属する、400人以上のCEOおよび上級経営幹部から回答を得た。

それによれば、回答したCEOの21%が、人工知能 (AI) を今後3年間で自社の業界に最も大きな影響を及ぼすテクノロジーのトップに挙げた。

同社は、「生成AIは、ビジネスとオペレーティング・モデルに絶大な影響を及ぼす一方、このチャンスを逃すことへの恐怖がテクノロジー市場の強力な原動力となっている。AIは、まだ投資していないCEOが、競争上重要な何かを見逃しているのではと懸念するような転換点を迎えている」と指摘している。

また約半数のCEOは、今後2年間 (2023~2024年) の戦略的なビジネス優先課題のトップに「成長」を挙げた。「テクノロジー関連」も引き続きCEOにとっての重点領域であり、これに「ワークフォース (従業員) 」が続く。

図表 CEOの2023~2024年の戦略的なビジネス優先課題のトップ10(出典:Gartner)

「環境サステナビリティ」に言及した割合は、サステナビリティがCEOの優先課題の上位10項目に初めてランクインした2022年の調査よりもさらに25%多くなった。Gartnerは、2026年までに、CEOの戦略的なビジネス優先課題として環境サステナビリティの順位はテクノロジー関連の順位より高くなると予測している。

インフレは顧客行動の変容を推進

回答したCEOの22%は、「インフレ」をビジネス上の最大のリスク要因に挙げた。また、約4分の1は、2023年に顧客の期待を最も大きく変容させると考えられる要因として、「価格感度の上昇」を挙げている。

一方、CEOの最大のインフレ対応策は依然として「値上げ (回答者の44%)」であり、次いで「コスト最適化 (36%)」「生産性/効率性/自動化の向上 (21%)」であった。

最優先課題は人材を引き付けて定着させること

ビジネスに及ぶさまざまなリスクの影響について尋ねたところ、CEOの26%は、組織にとって最大のリスク要因に「人材不足」を挙げた。人材を引き付けて定着させることは、CEOにとって間違いなく従業員関連の最優先課題である。

従業員と内定者の行動を最も大きく変容させる要因は報酬を巡る懸念であるとCEOは予測しており、これに次いで、より柔軟な働き方やリモート/ハイブリッド・ワークへの要望が挙げられている。

[I Magazine・IS magazine]

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