事例|牛乳石鹸共進社株式会社

POINT

・営業先・外出先からの基幹アクセスに対し強い要望
・利用中のツールのライセンス見積もりが非常に高額
・クライアント・ライセンス・フリーのaXesを選択

 

AS/400を軸に
「販売管理システム」を構築

「牛乳石鹸、よい石鹸♪」のコマーシャルソングで知られる牛乳石鹸共進社(以下、牛乳石鹸)は、昨年、創業100周年を迎えた。創業以来、身体洗浄美容の専業メーカーとして、化粧石鹸(固形石鹸)をはじめ、ボディソープ、洗顔フォーム、シャンプー、入浴剤などのボディケア・スキンケア・ヘアケア製品を一貫して製造・販売してきた。

社名にもある「石鹸(化粧石鹸)」には特に「強いこだわり」を持ち、あえて手間のかかる「釜だき製法」で製造を続けてきた。直径4メートル、容量60トンの釜を11基持つ安田工場は、石鹸工場としては日本最大規模。そして化粧石鹸市場では昨年、国内トップに躍り出ている。

そうした同社が、旧来の情報システムに抜本的な手を入れたのが1997年。「西暦2000年問題」の解決も視野に入れながら、経営改革の基幹策として「ACT21」という新統合システム構築プロジェクトをスタートさせた。この時は、メインフレームからクライアント/サーバー型オープン系システムへの切り換え、ERPパッケージの採用、利用者全員へのPC配布などを柱に一挙にIT化を進めたが、業界特有の取引制度との不整合が明らかになり暗礁に乗り上げてしまった。そこで再度仕切り直しをして導入したのが、AS/400を軸とする基幹「販売管理システム」であった。

販売管理システムは、RPGによる自社開発である。当初、ERPパッケージを構想していたものだが、「代理店、特約店、お届け先など業界特有の複雑な流通ルートがあり、これに基づいて売掛金や、報酬金などを処理するのはパッケージでは無理と判断し、手作りに踏み切りました」と管理部システム課の上田好一課長は説明する。

AS/400はその後、2005年にSystemi5へ切り換え、今年9月にPowerSystems(モデル520、IBM i 6.1)へアップグレードした。

上田 好一 氏 管理部システム課 課長
上田 好一 氏
管理部システム課 課長

 

利用中のツールの見積もりは予想外に高額

別製品の検討へ

この間、販売管理システムでは情報系システムの拡充を進め、販売実績を分析する「販売情報システム」、Web通販システム、営業担当者向けの販売支援システムなどを導入してきた。

販売情報システムは、販売実績データをWindows上のSQLServerへ転送し、OLAP機能を利用して分析・加工するもの。販売支援システムは、外出先の営業担当者が携行のPCからモバイルゲートウェイ・サービス経由で本社システムへ入り、販売・取引先情報などを参照・登録するためのもので、自席にいるのと同じようにシステムを利用できる。

この販売支援システムの外出先での利用者は一部に限られていたが、「非常に好評」(管理部システム課課長代理の林幸夫氏)だったことから、Power Systemsへのリプレースを機に営業担当者全員への導入を決めた。そして、ツール選定の検討の結果採用されたのが、ケイ・アイ・エス・エスの「aXes」である。

「外出先で新規に利用する担当者数を約70名と見、これまで利用してきたツールで見積もりを取ったところ、予想以上に高額でした。営業担当者が外出先から利用するのは実績データの参照が中心であるので高機能ツールは必要ないと判断し、別の製品の選定に入りました」と林氏は経緯を振り返る。

aXesについては「メールマガジンやネット上の情報で知った」(林氏)が、「5250アプリケーションを改造せずに、すぐにWebブラウザに表示できる」という点に惹かれたという。

「情報を目にした瞬間は“本当か”と思いましたが、ベンダーから説明を受け、デモをやってもらって納得しました。より使いやすくするため『前ページ』『次ページ』ボタンなどの作り込みなどを行いましたが、ユーザーから“マウスで操作できるのが使いやすい”という評価が寄せられています」(林氏)

また上田氏は、「aXesはサーバーライセンスの料金形態で、クライアントは無制限となるのが大きな魅力。こちらからの問い合わせに対してベンダー担当者の対応が早かったのも、採用のポイントとなりました」と言う。

林 幸夫 氏 管理部システム課 課長代理
林 幸夫 氏
管理部システム課 課長代理

あっけないほど簡単に導入作業を完了

2010年2月に採用を決定。1カ月後の3月にはサービスインを果たしている。「導入に際して、労力はほとんどかかっていません。あっけないほど簡単に利用が始まりました」

現在、IBM iアプリケーションの利用形態は3通り。情報システム部門はIBMの「クライアント・アクセス」、社内の販売部門はプリンタ機能が必要になるので従来からの「FALCON」、そして外出先の営業担当者がaXesである。

「aXesのユーザーは、現状では外出先の営業担当者が中心です。しかし、aXesが予想以上に使いやすく運用しやすいツールであるので、今後、工場部門が在庫・販売状況をリアルに参照して生産計画を立てることなどが出てくると思います。aXesの導入により、基幹データの活用に大きな弾みがつくと見ています」と上田氏は評価している。

 

COMPANY PROFILE

創立:1909年(明治42年)
本社:大阪市城東区
資本金:5億円
従業員数:340名
http://www.cow-soap.co.jp/