プロジェクトdX|DXプロジェクトがこれまでのプロジェクトと異なる理由(田中良治)

プロジェクトDX

 

今回は、DXプロジェクトがこれまでのプロジェクトと異なり難しい理由と、それにより変化が迫られるチーム・マネジメントの在り方をご紹介します。

チーム・マネジメントの変化から、変革実現には「企業カルチャーの在り方の改革が求められる」ことに行き着くと考えており、これまでの仮説の妥当性を訴求する続編としてお届けします。

変革を迫られる今の時代は、正解のある(正解を1つに特定しやすかった)これまでの時代から、正解のない(正解が1つではない)これからの時代において、変革を続け、成果を出し続けられるチーム・マネジメントの特徴にも変化が生じていると言われています。

以下、出典は石井遼介著『心理的安全性の作り方』ですが、この書籍の中でも、模索・挑戦、工夫・創造、率直な対話、探索と実験、働く意味など、企業カルチャーの変化が問われていると訴求しています。

これは、今の時代に変革を続け、成果を出し続けられるチーム・マネジメントの特徴にも変化が生じていることを示しています。

図表1 変革実現に求められる企業カルチャー ~チーム・マネジメントの変化~

DXを実現するプロジェクトにも、これまでのプロジェクトと違った遂行の難しさがあります。

今までのプロジェクトは問題解決型プロジェクトで、困っていること、その問題・課題を解決するものでした。

これに対してDXを実現するプロジェクトは、ビジョン駆動型プロジェクトであり、必ずしも今困っているケースを解決するばかりではなく、将来に向けたビジョンを描き、その実現に強い情熱を持って進めるものであるという違いがあります。

またプロジェクトの立ち上げ時点では、「実現ゴールの設定が正解かどうか」の確信を得られないまま走り出すケースもあり、時間をかけることが難しい、もしくは許されなくなっています。この時限性の考え方も、これまでのプロジェクトとの違いであり、難しさを後押ししています。

図表2 DXプロジェクトがこれまでのプロジェクトと異なり難しい理由

視点は違いますが、これからはITがビジネスに従うだけでなく、ビジネスがITに従う時代に新化していきます。

ITで実現できるのは、モノではなくコトに変化しています。また、今あるビジネスのデータはITテクノロジーをベースに、すべてつなげることが実現可能となっています。

それゆえ今までの常識を変えることで、便利で、人の幸福が充たされる社会の実現が可能な時代になると期待でき、またその実現を担いたいと思っています。

図表2にある4象限の図は、市場と技術を現在から将来に向かう時間をパラメータにして表現したものです。

縦軸は市場です。将来の市場機会を見据えると、お客様に寄り添い、よりお客様志向へと現事業は進化します。

横軸は技術です。デジタル技術を含め、将来の技術革新の進化はさらに加速すると予想されます。それぞれの象限の枠を超えて、経営層がその実現を情熱とリーダーシップを発揮してリードすることで、イノベーションが完成形に近づくと考えています。

 

田中良治
株式会社ソルパック
CDTO 上級執行役員(一般社団法人CTO協会所属)


 

プロジェクトdX|実現を支えるプロフェッショナルの流儀は人間力

第1回 今こそ変革の武器に! 日本企業の持つ強みは元サッカー日本代表監督イビチャ・オシム氏も評する“現場力”

第2回 変革実現に求められる企業カルチャー(前編) ~対極の発想をする

第3回 変革実現に求められる企業カルチャー(後編)~経営層の意識改革

 

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