ガートナージャパンは10月22日、国内企業のクラウド・コストに関する調査結果を発表した。調査結果から、クラウド・コスト管理ツールの導入率は6割以上である一方で、コスト削減を達成できた企業は半数に満たない現状が浮き彫りになった。
Gartnerが2026年4月に実施した日本国内の企業調査では、クラウド支出を把握するためのコスト管理ツールの導入率は65.8%に達していることが分かった。こうしたツールを導入した企業に対し、解決できた課題を尋ねたところ、回答者の60.5%が、コストの「可視化」を実現できたことが明らかになりました。一方、コスト削減を達成できたと回答した割合は49.8%と半数未満でした (図表1参照)。
調査結果からは、コスト管理ツールを導入し、最適化につながる成果を出せた企業もあるが、そうでない企業も多いことがうかがえる。
同調査では、クラウドの構築や運用の現状についても尋ねた。「自社がスキルを有しておらず、すべてを外部ITベンダーに依頼している」(12.4%)、「自社でスキルを獲得しつつあるが、ほぼすべてを外部ITベンダーに依頼している」(45.9%)と回答した企業の割合を合計すると58.3%の企業は、概ねすべての構築・運用を外部ITベンダーに依存している現状が明らかになった。
また、IaaS構築と運用を一部でも外部ITベンダーに依頼している割合は8割超である一方、すべてを自社で実施もしくは部署横断的なチームで推進している割合は約1割にとどまる現状も浮き彫りになった(図表2)。

インフラストラクチャおよびオペレーション(I&O)の統括責任者は、クラウドを自立して運用するためのスキルを獲得し、強化する必要がある。そして、ITベンダーのサービスを適切に利用し、徐々に内製化を進めることで、自立したクラウド運用の実現、運用コストの最適化を目指すことが肝要である。
Gartnerは、クラウド・コストの最適化を目指す取り組みの1つとして、財務、開発、事業の各部門が連携してクラウドの価値を最大化する「FinOps」のフレームワークの導入が有効であるとみている。FinOpsを組織的に実践する企業は、非導入企業に比べてクラウド・コストを30%多く削減できると予測している。
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