MENU

IBM、マスターズのデジタル・エクスペリエンスに生成系AIを活用した解説とホールごとの選手の試合予測を導入

米IBMとマスターズ・トーナメントは4月6日、マスターズ公式アプリおよびMasters.comのデジタル・エクスペリエンスの一部として、AI による音声解説を含む2つの新機能を発表した。

大会期間中、ユーザーがお気に入りの選手全員の全ショットを全ホールで見ることができる人気の「MyGroup」機能で、2万以上のビデオ・クリップを学習したAIによって生成された詳細な解説のナレーションを提供する。

これは、最初のティーグラウンドでの打席から最後の18番グリーンでのパッティングまで、トーナメントのあらゆる瞬間へのアクセスと深い洞察をIBMとマスターズが協力して提供することで、デジタルのファン体験を創造する最新事例となる。

IBM Consultingのエクスペリエンス・デザインの専門家であるIBM iXチームは、マスターズのデジタル・チームと協力して、IBM Watson Text-to-Speechを含む複数のファウンデーションモデルを活用し、マスターズのゴルフの独自の用語を AI に学習させ、ビデオ・クリップに音声解説を追加するプロセスを自動化した。

ファウンデーションモデルに基づいて構築した生成系AIによって、多様な文構造と語彙を持つナレーションを生成し、文章の冗長さをなくし、情報量が多く魅力的なクリップを作成した。

また今年のトーナメントでは、新たにホールごとの選手の試合予測を導入する。トーナメント全体の各ホールにおける選手のスコアを予測するために、IBM Watson StudioのAutoAI機能を活用し、12万以上のゴルフショットのデータを含む6年間分のマスターズのデータを使用してAIモデルを学習させた。

ホールを1つ終了すると、選手の最新のパフォーマンスを反映して、各ホールの予測を更新する。この新機能は、人気の高い「Player Insights(選手の試合予測)」と「Masters Fantasy Projections(マスターズ・ファンタジー予想)」機能を拡張したもので、データから各選手にとって最も注目すべきホールや、全選手の最小・最大スコア、全ラウンドのマスターズ・ファンタジー・ポイントといった予測を提供する。

 

[i Magazine・IS magazine]

新着