特集　IBM i Project ExplorerとBobを使用したRPG開発　＜Part3＞ セットアップ方法　～BobとIBM i Project Explorerのインストール

ここからは、IBM i Project ExplorerとBobの具体的な使い方を、筆者が検証を行った際の結果をもとに、チュートリアル形式で説明する。今回検証に使用したRPG Ⅲアプリケーションのライブラリーは3つあり、内訳は図表1のとおりである。

IBM i Project Explorerを用いてライブラリーSATOHBOBSをローカル開発用プロジェクトに変換後、SATOHBOBDとSATOHBOBSへの自動ビルドを行った。なお検証のために、最初はSATOHBOBDとSATOHBOBOの中身は空にしている。

それではまずセットアップ方法から始めてみよう。

Bobのインストール

Bobはrpmパッケージとして提供されており、IBM iへ簡単にインストールできるが、いくつか前提条件がある。詳細は下記のページを参照されたい。

https://ibm.github.io/ibmi-bob/#/getting-started/prerequisites

以下は、前提条件を簡単にまとめたものである。

◎PASEが導入されていること
◎オープンソース・パッケージが導入されていること
◎Bashが導入され、実行ユーザーのデフォルトのシェルとして設定されていること
◎ILE RPG／COBOLのコンパイル・コマンドで、TGTCCSIDパラメーターが使用可能であること
◎SSHデーモンが稼働していること
◎インターネット上のNTPサーバーとシステム時刻の同期が行われていること

前提条件のインストールが完了したら、Bobをインストールする。ここではACSの「オープンソース・パッケージ管理」を用いた手順を説明する。

ACSを起動し、「オープンソース・パッケージ管理」をクリックする（図表2）。

「SSHに接続」ウインドウが開くので、ユーザーとパスワードを入力してOKをクリックする（図表3）。

「オープンソース・パッケージ管理」が開くので、「使用可能なパッケージ」タブを選択後、表示されたリストから「Bob」を選択し、インストールをクリックする（図表4）。

ターミナル・ウインドウが開き、Bobと依存パッケージが表示され、インストールを行ってよいかを聞かれるので、キーボードで「y」を入力し、Enterを押下する（図表5）。

インストールが実行され、完了するとComplete!と表示されるので、ウインドウを閉じる（図表6）。

オープンソース・パッケージ管理に戻り、「インストール済みパッケージ」タブを選択しF5キーを押下してリストを更新すると、Bobが表示される（図表7）。

IBM i Project Explorerのインストール

IBM i Project Explorerは、Visual Studio Codeの拡張機能として提供されており、Visual Studio Code Marketplaceからインストールできる。

最も推奨される手順は、「IBM i Development Pack」という拡張機能をインストールすることである。この拡張機能には、IBM i Project Explorerのほかに、IBM i開発に必要な拡張機能一式がまとめてインストールされる（図表8）。

IBM i Project Explorerのみを個別にインストールしたい場合は、まずCode for IBM iをインストールする（図表9）。

続いて、IBM i Project Explorerをインストールする（図表10）。