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企業はDXの重要なパートとして無線LANへの投資を優先 ~IDCが「世界の企業向け無線LAN市場」2021年4Q・通期の動向を発表

米IDCは3月9日(現地時間)、世界の企業向け無線LAN市場の2021年第4四半期および通期の市場動向を発表した。

それによると、2021年第4四半期も好調で、前年同期比21.8%増の23億ドル、2021年通期では前年比20.4%増の76億ドルに達したという。

この動向についてIDCのブランドン・バトラー氏(ネットワーク・インフラストラクチャ担当リサーチマネージャー)は、「世界の企業がコネクティビティ戦略に再投資し、デジタル・トランスフォーメーションの重要なパートとしてローカルエリアネットワークのワイヤレスファーストを優先していることを示す」と分析している。

地域別では、中国の成長がとくに著しく、2021年第4四半期の前年同期比は50.5%増、2021年通期では47.2%だった。その他の地域は以下のとおり。IDCのリリースでは日本のみ第4四半期減少となっている。

・米国:第4四半期15.4%増、通期14.6%増
・カナダ:第4四半期11.1%増、通期(記載なし)
・ラテンアメリカ:第4四半期23.6%増、通期33.0%増
・西欧:第4四半期33.9%増、通期22.9%増
・中・東欧:第4四半期7.5%増、通期10.6%増
・中東・アフリカ:第4四半期4.8%増、通期6.6%増
・中国・日本を除くアジア太平洋地域:第4四半期20.9%増、通期16.0%増
・日本:第4四半期21.1%減、通期(記載なし)

またベンダー別の売上は、以下のとおりだった。

・シスコ:第4四半期22.1%増、通期14.2%増、市場シェア:40.5%(2020年:42.7%)
・HPE-Aruba:第4四半期9.9%増、通期14.0%増、市場シェア:12.8%(2020年13.5%)
・ユビキティ:第4四半期3.3%減、通期14.7%増、市場シェア:8.0%
・ファーウェイ:第4四半期48.0%増、通期44.4%増、市場シェア:7.4%
・H3C:第4四半期41.8%増、通期33.7%増、市場シェア:4.8%

企業向け無線LANベンダー 上位5社の業績 Source : IDC
企業向け無線LANベンダー 上位5社の業績 Source : IDC

IDCの分析によると、企業向け無線LAN市場は、Wi-Fi6または802.11axなどの最新のWi-Fi規格が牽引している。Wi-Fi6は、アクセスポイント(AP)セグメントの収益の75.1%を占め、同セグメント内の出荷台数の61.3%を占めた。残りの24.9%は802.11ac規格のWi-Fi 5製品という。

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