Maxava HAの実績をベースに 新たなスタート|サイモン・オサリバン氏◎Maximum Availability

日本法人を設立し、新製品「Mi8」を投入

サイモン・オサリバン氏
Maximum Availability Limited Senior Vice President

 

ニュージーランドに本社を置くMaximum Availability(以下、MAXAVA)社は、「Maxava HA」を軸にHAソリューション市場で高い実績を築いている。同社は今年2月、日本法人を発足させ、日本市場で新たな展開をスタートさせた。アジア地域の責任者であるサイモン・オサリバン氏に、同社のソリューション展開と日本戦略を聞く。

 

災害対策ソリューションも
クラウドシフトが顕著に

i Magazine(以下、i Mag) MAXAVA社の日本法人が正式に設立されました。今後は日本市場に向けた新たな展開が期待されますね。

オサリバン そうですね。ニュージーランドに本拠地を置くMAXAVA社は、2000年に設立されました。IBM i向けの災害対策ソリューション「Maxava HA」を中核に、モニタリング&マネジメントツールである「Maxava Monitor Mi8」(以下、Mi8)などでラインナップを拡大し、現在は全世界40カ国、800社以上のユーザーに導入しています。

日本には約10年前に支社を設立し、すでに50社近くのお客様に「Maxava HA」を導入して、実績を築いています。ただし有望な日本市場に向けては、マーケティング&セールスやサポート&サービスの体制、ビジネスパートナー網をもっと強化する必要があると以前から考えていました。そこで2017年2月、正式にMAXAVA社の日本法人を設立しました。西橋久陽をカントリーマネージャーに迎え、新しいオフィスへの移転、Webサイトやマーケティングツールの刷新、パートナー網の強化など、新たな基盤作りに向けて全力で取り組んでいます。今年9月にはビジネスパートナーの方々やビジネスを支援してくださる皆様をお迎えして、日本法人設立パーティも開催しました。2017年は当社にとって、新たなスタートの年となりました。

i Mag IBM i市場におけるビジネスの状況はいかがですか。

オサリバン 当社のビジネスは非常に好調です。ワールドワイドで見ると、IBM i市場はゆっくりと縮小する傾向にはありますが、ユーザー層は中堅・中小から大手まで幅広く、また現在IBM iをお使いのお客様は皆、IBM iへのロイヤリティが非常に高く、他サーバーへの移行は考えておられないユーザーばかりです。さらに数年前から、自然災害や大規模な事故、テロなどの発生で、災害対策に対する意識が世界的に変化してきたことが、当社のビジネスに大きな影響を与えていると思います。

i Mag HAとモニタリング&マネジメントを軸にした製品戦略には、どう取り組んでおられますか

オサリバン やはりクラウドサービスに代表されるように、ユーザーの運用モデルが大きく変化しており、それに対応することが重要です。当社では2008年にクラウドサービスを開始し、ニュージーランドのオークランド、豪メルボルン、英ロンドン、米アトランタの4拠点にデータセンターを設立しています。バックアップ用サーバーからHAソリューション、バックアップサイトまですべてを自社で用意し、オンプレミス型で運用されるケースを、当社では「DIY(Do It Yourself)モデル」と呼んでいます。これまでの「Maxava HA」の導入ケースは、ほとんどすべてこのDIYモデルでした。

しかし2〜3年前から、変化が見え始めています。「ハードウェアやソリューションの運用は任せるから、ともかく有事に備えて当社のIT資産を安全に保全し、事業継続できる環境を整えてほしい」、あるいは「当社の企業データを安全に保全してほしい」というニーズ重視で、クラウド型の運用を望まれるユーザーが確実に増えてきました。2年前にはDIYモデルが80%、クラウドが20%ぐらいの割合でしたが、今は半々といったところです。

 

新製品と「Mi8」をリリース
完全なクラウド型サービス

i Mag 日本での展開はどう計画しているのですか。

オサリバン 第1弾としては、日本でも新製品として「Mi8」をリリースします。海外では116社のユーザーが利用する「Mi8」は完全なクラウド型サービスとして提供されており、スマートデバイスによる運用管理が可能です。監視対象とするサーバーに小さなエージェントをインストールするだけで、ユーザー側にサーバー類を導入する必要は一切ありません。IBM iはもちろん、AIX、Linux、Windowsとマルチプラットフォーム環境の運用監視をトータルにサポートします。オープン系環境を主体にした運用監視ツールは数多く提供されていますが、IBM i主体でクラウド運用が可能である点が、「Mi8」の大きな特徴です。

i Mag 「Mi8」のクラウドサービスは海外のデータセンターから提供されるのですか。

オサリバン もちろん海外の当社データセンターを利用しても、何の支障もありません。ただ、日本のお客様はご自分たちの手の届くところにデータセンターがあることを重視される傾向にあるので、早急に国内データセンターでの利用体制を確立したいと考えています。今後、ビジネスパートナーの方々といろいろご相談しながら、できるだけ早く環境を整えていくつもりです。

i Mag ビジネスパートナーの拡充も課題の1つですね。

オサリバン そのとおりです。ビジネスパートナーの方々とは過去10年間で密接な関係を築いてきました。現在は5社のビジネスパートナーと協業しています。セールス体制を今まで以上に強力にバックアップするのに加え、当社製品に興味をもっていただける新たなビジネスパートナーを迎えて、流通網を拡充していきたいと考えています。

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i Magazine 2017 Winter(11月)掲載