米IBMは7月8日(現地時間)、最新のIBM Powerサーバー「IBM Power11」を発表した。
これを受けて、日本IBMも7月9日に製品発表会を開催。同社の山口明夫代表取締役社長がIBMの全体戦略を、原寛世氏(理事 テクノロジー事業本部 Power事業部長)がPower事業の戦略を、釘井睦和氏(テクノロジー事業本部 Powerテクニカル・セールス部長)がPower11の技術的な特徴を解説した。
最初に登壇した山口氏は、IBMを「世界をより良く変えていくカタリスト(触媒)になる」と定義し、次のように語った。

「自分たちの存在意義はなにか。私たちの活動やご提供している技術や製品、サービスが世界の発展に貢献しているかどうかを、常に自問自答し、社員にも問い続けている。IBMでは顧客や市場、社会が何を求めているか、何をやりたいかを把握し、経済合理性や安定性、セキュリティなどのさまざまな要件を考慮しつつ、どういう製品群、あるいはどういった構成が最適かを考え、必要に応じて組み合わせながら、お客様にとって最適な選択肢をご提供している。
決して特定のサーバーありき、特定のクラウドありきではない。この図は(図表1)は、レイヤーごとに分けたITの構造図であるが、IBMがご提供する技術や製品、サービスは必ずこのどこかのレイヤーに該当している。今日発表するPower11は、インフラストラクチャーのレイヤーで、オンプレミス/クラウドともに、お客様の基幹システムを支える重要なファクターになる」

山口氏が、Power関連の製品発表会に登壇するのは、これが初めて。今年4月にリリースされた最新メインフレーム「IBM z17」での登壇に続いて、インフラ関連の発表での登場は今年2度目となる。それについて、山口氏は以下のように語った。
「インフラ関連の発表会に参加するのはz 17に続いて、今回のPower11で今年2度目になります。IBMは多様な製品やサービスをご提供していますが、IBMという会社の全体的な方向性をご説明したいと思い、さらにPower11はAI時代を牽引する重要なプラットフォームだと考えていることもあって、今回登壇を決意しました」
[i Magazine・IS magazine]