RPAもマイクロサービス対応へ、「業界初」のボットも登場 ~Automation Anywhereが講演、Automation 360対応ボットをリリース

RPAベンダーのAutomation Anywhereは、5月11日~13日に開催した年次イベント「Imagine」において、マイクロサービス対応のRPAサービスについて講演を行った。またクラウドネイティブ対応のRPAボットも併せて発表した。同社は「業界初」を強くアピールしている。

Automation Anywhereは3月15日に、「クラウドネイティブ・インテリジェント・オートメーション・プラットフォーム」というキャッチプレーズのSaaS型RPAサービス「Automation 360」を発表している。プロセスの包括的な自動記録やAI・機械学習機能を組み込んだ開発機能、1200種を超える事前構築型ボット、RPAやボットの挙動をリアルタイムに分析する最適化機能などをそろえた先進的な製品だが、機能の詳細は公表されていなかった。

プレゼンを行ったスティーブ・シャー氏(Steve Shah、プロダクト・マネジメント担当VP)は、「RPA製品のマイクロサービス化は、RPAソリューション全体のユーザビリティを向上させるため」と目的を語り、「マイクロサービスで構築したRPAシステムは、1つのエリアを変更しても他のエリアに影響せず、革新的な機能を追加しても従来と同様に使い続けることができる」と特徴を述べた(下図)。

「パフォーマンスが落ちたら、キャパシティを即座に拡大してRPAのサービスを維持できる。マイクロサービスベースのRPAシステムは、リソースの追加やスケールアップ/スケールダウンが容易に行える」(シャー氏)

図表 モノリシック型RPAとマイクロサービス型RPA 資料:Automation Anywhere

 

シャー氏はまた、「インフラに関してユーザーの心配がなくなる」Automation 360のメリットについても触れた。

図表 SaaS型RPAでは、ユーザーはインフラの管理から解放される 資料:Automation Anywhere

「オンプレミスでRPAを利用する場合、ネットワークの設定やサーバーの構築、ストレージの調整など、業務プロセスの自動化とは関係のない作業に多くの工数がかかる。SaaS型のサービスであれば、インフラの構築からサイジング、モニタリングなどはクラウド側の担当になり、ユーザーはプロセスの構築・利用に専念できる」と話し、「RPAをSaaSサービスとして利用できるようにしたのが、もう1つの大きなチャレンジだった」と語った。

「利用中のRPAシステムであれば、ユーザーは何も手を動かすことなく最新のAutomation 360へ自動で移行できる。また、新規に開発したRPAシステムを稼働させる場合は、本番移行の前にサンドボックス機能を使って検証が行える」(シャー氏)

図表 新規開発のRPAシステムは、本番移行前にサンドボックスで検証 資料:Automation Anywhere

クラウドネイティブ対応のボットサービス

5月11日に発表された「業界初」(同社)のボットは、Epic社が提供する米国最大規模の電子健康記録プラットフォーム(EHR)へのアクセスを自動化するサービス(以下、Epic用ボット)。

EHRには、EHRを利用する医療機関で診療を受けた患者の診療・健康データが膨大に蓄積されており、米国ではそれらを各医療機関の間で共有・活用する動きが進んでいる。Epic用ボットは、EpicのEHRシステムに医療機関の担当者に代わってアクセスし、特定の患者の診療・健康データを自動で収集し、その行動・習慣・嗜好などを分析する機能を備えている。

Epic用ボットに必要な機能は、医療機関の特性や目的に応じて異なるが、Epic用ボットはマイクロサービスベースで開発されているので柔軟に機能拡張や改変が行える。
Automation 360のクラウドネイティブ対応は、RPAによるソリューションを大きく広げると言えそうだ。

 

・講演「Cloud-Native RPA: The Only Way to Achieve Enterprise-Grade, Future-Proof Automation at Scale」(要登録、英語)
・「Automation 360」ニュースリリース(日本語)
・Epic用ボット「Automation Anywhere Launches Industry’s First Cloud-Native Bot to Automate Electronic Health Records」ニュースリリース(英文)

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