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JFEシステムズ | 鉄鋼システムの開発・運用で鍛えた「鉄のDNA」 ~地区研探訪|中国研

by iida

 

JFEシステムズ 株式会社

鉄鋼システムの開発・運用で鍛えた
「鉄のDNA」を核に多方面の事業展開

 

「攻めのIT経営銘柄」に
3年連続で選定される

JFEシステムズの組織は、JFEスチールを中心とするJFEグループ向けと一般顧客向けの2つの部門に大きく分かれる。会社の設立当初は、JFEグループ向けが売上の大半を占めていたが、その後一般顧客向けの事業を強力に推進してきた結果、現在は一般顧客向けが約60%、JFEグループ向けは約40%という売上比率である。

事業領域は、業種別では鉄鋼、製造、流通、金融など、特定分野ではERP、食品、生産管理、SCMなど、共通ソリューションとしてはBI、電子帳票、EC/EDIなど多方面に広がる

【図表 JFEシステム図のソリューション/製品】

 

 

 

 

そして、その原点には「鉄鋼システムの構築・運用・保守で培った独自の技術・ノウハウがあります」と、取締役 常務執行役員 鉄鋼部門統括の原田敬太氏(西日本事業所長 鉄鋼統括部担当)は次のように話す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原田敬太氏 西日本事業所長 鉄鋼統括部担当

「当社がJFEスチールにおいて手がけてきたシステムは、調達、生産、計画、品質管理から物流、販売、人事、会計、経営まで企業システムのすべてに及び、そのなかで多様な技術を取り入れてコスト削減やリードタイム短縮、多品種対応、需要予測などの課題に取り組んできました。そこで培った技術・ノウハウと技術者としての魂は当社の原点と言えるものであり、それらを核とした製品・ソリューションを一般のお客様に提供しています」
JFEスチールが誕生した際には旧2社の基幹システムを統合・再構築した「J-Smile」を完成させ、「世界情報サービス産業機構 IT賞 2008」など数々の栄誉ある賞を受賞した。このシステムは、データ量10TB、項目数9万件、ステップ数2000万行というメガバンクの勘定系に匹敵する巨大なもので、それをJava・Web技術の全面的な適用と一貫したデータ中心設計、メインフレームとUNIXサーバーで構成される分散アーキテクチャによって実現した意欲的なシステムであった。

また最近では、同社が構築したクラウド活用の「海外標準システム」や国内初の「製鉄設備メンテナンスへのAI技術の適用」などによって、JFEスチールが3年連続で東京証券取引所の「攻めのIT経営銘柄」に選定されている。

一方、一般顧客向けの製品・サービスとしては自社開発の19製品を含めて約50種の多様なソリューションをラインナップしている。そのなかには、食品メーカー向けの商品情報・食品法規統合管理システム「MerQurius」のようにデファクトのポジションを保持している製品もある。「鉄鋼で求められる厳しい品質管理の手法を、食品分野に適用したもの」と、原田氏は説明する。

「当社はこれまでスクラッチ的な開発を中心に事業を推進してきましたが、今後はプロダクトやソリューションを数多く携えてSIビジネスを展開していく考えです。目下、MerQuriusや長年シェアトップを続ける電子帳票Fibridgeに続く、基盤系やセキュリティ関連の製品を開発中です。JFEグループ向けと一般顧客向けの両輪をバランスよく回していくことを今後のテーマとしています」(原田氏)

「鉄のDNA」を継承する
最後のタイミング

JFEスチールでは今、全国に5カ所ある製鉄所の基幹システム刷新プロジェクトをスタートさせており、JFEシステムズがシステム開発を担当している。

各製鉄所の基幹システムは、生産する鉄製品に合わせて30年以上前に構築されたもので、この30年間に製鉄所ごとに増設・改修を繰り返してきたためシステムが複雑化し、設備・作業に関する基準・体系や業務プロセスも異なるものになっていた。超巨大で老朽化したシステムを、業務プロセスの全社統一化やデータベースの一元化、各種先進技術の複合的な適用などによって全面的に刷新し、真に競争力のある製鉄所システムを目指すのが今回のプロジェクトである。

「製鉄所システムの刷新・統合・共通化は、JFEスチール発足以来の最大の課題で、クリアすべき課題が山のように積まれています。また、今回のプロジェクトでは、連綿と受け継がれてきたシステム作りの“鉄のDNA”を、若い世代の技術者にいかに伝えていくかも大きな命題としています。鉄のDNAとは、生産や業務を決して止めない頑強なシステムを、業務課題を踏まえ、さまざまな新しい技術を取り入れて、挑戦的に構築していくスピリットです。現行の製鉄所システムの構築に携わった世代が徐々に退場していく現在、今が鉄のDNAを継承する最後のタイミングと考えています」と、JFEコムサービス 常務執行役員の白崎俊行氏は述べる。

世界に例を見ない規模の基幹システム再構築プロジェクトが着々と進んでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白崎俊行氏 JFEコムサービス 常務執行役員

 

Company Profile

本 社:東京都港区
創 立:1983年
資本金:13億9095万7000円
売上高:390億9200万円(2017年3月)
従業員数:1514人(2017年3月)
事業内容:ビジネスシステムインテグレーション、プロダクトベース・ソリューション、インフラソリューションの提供
https://www.jfe-systems.com/

JFEスチールの前身、旧・川崎製鉄は、1983年に基幹システムの再構築を実施したが、このときに自社のソフトハウスとして、また将来の情報・通信事業への布石として設立されたのが、JFEシステムズである(当時の社名は「川鉄システム開発」)。その後、1980年代後半に川崎製鉄の情報システム部門を吸収・統合し、2003年にJFEスチールの誕生(川崎製鉄と日本鋼管の統合)に伴い現在の社名に変更、さらに2011年にエクサのJFEスチール向けのアプリケーション開発・保守事業を承継して現在に至っている。

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