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エンジニアが実践する情報活用 ~ネットで調べて、本で知識を深める 1冊の本を2度・3度読む|田中 慎一郎氏@JBアドバンスト・テクノロジー

入門書で全体を押さえ
専門書で掘り下げる

 JBアドバンスト・テクノロジーが今年6月にリリースした、データのクレンジング・名寄せ作業を自動化するクラウドサービス「デジピタ」の開発を担当している田中慎一郎氏は、今、アナリティクスについて学習を進めている。「デジピタのアナリティクス関連機能の開発を行うことになり、専任担当者を先導できる程度の知識と技術が必要になった」からで、「デジピタ」の開発が区切りを迎えた3月から開始した。
 
 田中氏の情報のキャッチ?収集・理解のフットワークは、「ネットで調べて、本で深める」パターンが多い。これまで好奇心に駆られて(「好奇心駆動」と田中氏は言う)「アジャイル開発」や「ビットコイン」などを調査した経験があるが、いずれも「ネットで調べて、本で深める」方法で体得してきた。「ネットはトレンディな情報を幅広く押さえるにはいいが、まとまった情報を得るには書籍が最適」という考えだ。また、その本も、「入門書で全体を浅く押さえ、興味のあるところを専門書で掘り下げる」読み方である。
 
 アナリティクスでは、業務と関わりの深い統計学関係に的を絞ることとし、学習すべきテーマとレベルをどこに設定するか、ネットで情報を探索した。その結果、たどり着いたのが「六本木で働くデータサイエンティストのブログ」(*1)で、「緑本程度の統計学の知識と、R・Python・SQLのコーディングスキルが必要なことがわかりました」と田中氏は話す。
 
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 次に、読破したのが以下の本である(カッコ内は田中氏のコメント)。田中氏の本の読み方は、前述したように「入門書→専門書」と、複数の本をわたって知識を深めていく方法だが、読み方そのものも「速読法の要領で、初めに目次や見出しだけを追って一冊全体に目を通し、さらに興味のある部分や不明点を詳しく読む」読み方で、「1冊の本を2度・3度読む」という。
 
 

読書と並行して
Udemyも受講

 また、読書と並行して、Udemy(オンライン講座。(*2))の下記の講座も受講した。
 
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・「ベイズ推定とグラフィカルモデル:コンピュータビジョン基礎1」(無料)
・「実践 Python データサイエンス」(有料)
 
 
 習得した知識や情報は、チームのメンバーとの会話やミーティングで共有したり、社内勉強会における発表で発信している。「ブログなどでのまとまった情報発信は、記事としての完成度を求めてしまいがちで、手間がかかりすぎると感じたため続きませんでした。技術QAへの参加や技術Wiki編集、サンプルコード提供など、カジュアルにできる活動を行いながら、身近なメンバーやコミュニティとの密な会話で、発信と共有を続けていくつもりです」と田中氏は語る。
 
 
 

田中 慎一郎氏

JBアドバンスト・テクノロジー株式会社
ソフトウェア開発事業部
ソフトウェア開発2部
クラウドSOLグループ グループリーダー

エンジニア歴:15年

 
[IS magazine No.12(2016年7月)掲載]

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