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CloudAIアナリティクス|SotaやEagleEyeで撮影した顔画像を相関分析によりマーケティングに役立てる

by kusui

「Watson Visual Recognition」で画像解析し、「CLOUD解析」で分析 ~ JBCC株式会社

 

 

SotaやEagleEyeで撮影した画像から
マーケティング分析

JBCCはチャットボット、マーケティング、ロボティクス、アナリティクスなどを中心に、多彩な分野でのAI活用を目的とした「CloudAI」サービスを展開している。なかでも最近、ユーザーから高い関心を寄せられているのが画像分析サービスである。

これはカメラで撮影した画像をAIで顔認識し、性別・年齢・笑顔スコアを数値化・可視化することで、マーケティングに活かそうというサービスである(図表1)。

 

【図表1】画像認識・分析の流れ

「CloudAI アナリティクス」で提供されるこの画像分析サービスでは、卓上型のプレゼンテーションロボットである「Sota」(図表2)、あるいはクラウド型の監視カメラである「EagleEye」から入力した画像データを活用する。

 

【図表2】Sotaが顔画像を撮影

たとえば、Sotaを活用したケースを見てみよう。

店舗やイベント会場などで、デジタルサイネージ「CLOUD放送局」のスマートデバイス画面の横に、Sotaが配置されている。訪れた顧客や来場者がデジタルサイネージで流される商品説明を見たり聞いたり、あるいはSotaと会話を交わしたりするときに(会話を認識し、応答するためのAIソリューションがSotaのバックグラウンドで稼働している場合)、Sotaに内蔵されたカメラが顧客や来場者の顔を撮影する。

その顔画像データは、WatsonのAPIである「Visual Recognition」(以下、VR)によって、年齢・性別を識別し、笑顔を数値化(スコアリング)する(図表3)。さらにそれらのデータは、JBCCが提供するクラウド型BIサービスである「CLOUD解析」に送られ、さまざまな角度から分析することになる(図表4)。

 

【図表3】性別・年齢・笑顔を判別

【図表4】顧客の反応を可視化

たとえば性別・年齢と笑顔の相関関係を分析することで、「どのような年齢層に笑顔が多いか」「ターゲット層に狙いどおり訴求できているか」「どの属性を備えた顧客が対象商品に最も興味を示したか」などを可視化する(個人情報保護の観点から、マーケティングに必要な属性データを取得したあと、撮影データは消去される)。

米国で開発されたWatsonは一般に、アジア人の年齢を少し若く判断する傾向があるため、補正処理を行うなどJBCCの独自技術を併用することで、画像認識の精度を高めている。

また店舗内の顧客の顔を撮影できるよう、 EagleEyeを人間の目の高さぐらいに設置すれば、前述のSotaと同じように性別・年齢、表情(笑顔)の撮影・収集が可能である。

「さらにEagleEyeでは監視カメラとしての性能を活かし、エリアをより広角に撮影することで、施設・店舗内の顧客動線、滞留場所、滞在時間、人数カウントなどのデータも収集できます。これらに前述した性別・年齢、笑顔を相関分析することで、さまざまなマーケティング情報が入手可能になります」と、JBCCの岡元信弘部長(ソリューション事業 クラウドイノベーション事業部 IoT/O2O&アナリティクス)は語る。

たとえば展示ブースの滞在時間とアンケート回収率の相関関係を分析したり、笑顔スコアと滞在時間を相関させることで好感度を把握できるわけだ。

 

流通分野やヘルスケア
実用に向けて活発な取り組み

SotaやEagleEyeを活用した「CloudAIアナリティクス」は、すでに何社かのユーザーで採用されている。

スーパーマーケットなどで新商品のプロモーション活動に役立てようと検討する例が多い一方、ヘルスケア分野での導入ケースも見られる。

たとえばある病院では、受付にSotaを設置し、訪れた患者や見舞客の画像データと質問の音声を分析する目的で導入を決定した。病院の総合受付ではバスの時刻やトイレの場所など、本来の医療とは関係のない雑多な質問に対応するため、受付業務の負荷が増大している。そこで一部の対応業務をSotaにより自動化しようと考えている。

またある介護施設では、ロボットに話しかけたり、ロボットが示すとおりに運動したり、音声や表情を把握することで、高齢者のケアに役立てようという実証実験をJBCCと共同で進める計画である。

JBCCではこれ以外にも、ファイル共有クラウドサービスである「Box」とVRを利用して、撮影した写真データをタグ付けし、Boxに保管するサービスも提供している。たとえば建設現場では進捗に応じて現場を撮影しているが、不具合やトラブルが起きたため、過去の撮影画像を探そうとしても、タグ付けされていないと検索ができない。

そこで撮影した画像をVRで分析し、基礎工事など進捗段階と施工業者を自動的にタグ付けして保管する。これにより、過去の画像データを簡単に検索できるので、複数の建設会社で検討が進んでいるという。

画像分析をキーワードにしたAIサービスは、ヘルスケアからマーケティングまで多様な分野へ広がっていくことになりそうだ。

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IS magazine No.17(2017年9月)掲載

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