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3つの連携ソリューションを提案、その1つはAPI連携の「i-Cross API」 株式会社イグアス |特集 IBM iの連携力➒

イグアスのパートナー戦略にとって、「連携」は今、重要なテーマになっている。IBM iの基幹データを周辺システムやクラウドサービスで効果的に活用したいと考えるニーズが強まっているからだ。そこで同社では、EAIツールとして「Magic xpi Integration Platform」(マジックソフトウェア・ジャパン。以下、Magic xpi)、ETLツールとして「GoAnywhere」(ソルパック)、そしてAPI連携ツールとして「i-Cross API」(イグアス)の3製品にフォーカスし、ユーザーの連携ニーズに沿ったソリューション提案に力を入れていく方針である。

ちなみにi-Cross APIは、オムニサイエンスの「API-Bridge」のOEM製品である。機能性やエディション展開はAPI-Bridgeと同じ。異なるのはAPI-Bridgeが月額制のサブスクリプション型料金体系であるのに対し、i-Cross APIはライセンス型(売り切り型)であること。そして、「スターターキット」と呼ばれるトライアルパッケージを提供していることである。

同社ではi-Cross APIについて、当初は連携対象が明確な「Solution Edition」からアプローチを開始し、さらに「Enterprise Edition」によって、APIアーキテクチャの構築を核とするSI商材として発展させていく予定である。

ユーザーごとの連携ニーズに沿った提案には、同社が現在、社内で進めているシステム連携プロジェクトでの知見を活用していく。IBM i上の基幹システム、各種ECサイト、Web用の商品DB、仕入先の発注システムなどへの連携手法をMagic xpiに移行・統合していくプロジェクトだ。

今までも各システムは連携していたが、システムごとに連携手法が異なり、手組みでインターフェースプログラムを開発する工数や保守作業などが肥大化・煩雑化していた。また部門ごとにACCESSで個々にシステムを作成しているため、属人化が進み、統合性に欠けるという問題も指摘されていた。そこでMagic xpiを採用し、連携手法の標準化・統一化を進めていこうと考えたのである。

プロジェクトがスタートしたのは2021年春。Excel、CSV、XML、DB連携など連携要件がそれぞれに異なるため、APIで統一するのは難しいと判断。数ある連携ソリューションの中から、多様な連携に対応する代表的な3つのEAI製品について、接続アダプタの種類、クラウド対応の可否、価格、機能性と操作性、運用・保守体制などの点から比較検討を行った。その結果、価格および運用・保守体制を評価して、Magic xpiの採用を決定したという。

2023年春ごろには第1弾として、基幹システムとECサイト、および仕入先とのデータ連携を実現する予定だ。

同社では連携要件と製品の仕様を詳細に突き合わせ、Magic xpiの採用を決定したが、このプロセスで浮上したさまざまな課題や比較選定の内容を参考に、ユーザーニーズに最適な連携ソリューションの提案に活かしていきたいと考えている。

イグアス社内でのシステム連携
イグアス社内でのシステム連携

株式会社イグアス
https://www.i-guazu.co.jp/

[i Magazine 2022 Autumn(2022年11月)掲載]

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