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01 IBM iの情報ソース

by kusui

IBM i情報が少ない?
しかし、豊富な蓄積と発信がある

IBM iに関する情報が少ない、という声をよく耳にする。それは特定の情報を指していることもあれば、IBM iに関する情報量全体についての言及であったりもする。IBM iは、WindowsやLinuxなどと比べればベンダー数・ユーザー数が圧倒的に少ないので、情報の総量も少ないのは自明だが、それに加えて、中堅・中小のベンダーが多く全般的に情報発信が少ないこと、市場横断的な技術コミュニティがなく効率のよい情報の流通回路がないこと、IBMがWatsonやクラウドへの注力と対比してIBM iに関して活発な情報発信を行っているとは言い難い状況にあることなどが、「情報が少ない」印象の背景にある。

とはいえ、IBMのサイトはIBM i情報の宝庫である。さまざまな情報発信と情報提供の機会も設けている。地道に精力的に情報提供を続けるIBM iベンダーもいる。小規模ながら活発な活動を展開するコミュニティもある。それらは、IBM iを活用していくうえでの有益な情報である。

保存版「IBM i入門ガイド 情報ソース編」は、そうした有益なIBM i情報を蓄積し発信するサイトやコミュニティ、メディアなどの紹介である。

最初に全体の見取図を描いておきたい。

日本IBM/IBMサイト

IBM iの基本情報を得ようと思ったら、まずメーカーであるIBMのサイトにアクセスするだろう。IBMのサイトでは世界共通のデザインフォーマットとサイト構造が採用されている。しかし日米のIBM iページを見比べると、同様のコンテンツが並んでいるようでいて同じではない。IBM iに関して情報量が圧倒的に違うので、日本IBMのサイトに見当たらないときは、米IBMサイトを覗いてみるのも1つのアイデアである。

日本IBMサイトには、メインの「IBM iページ」のほかに、開発者向けの「developerWorks」、基本的な製品・技術情報を掲載する「IBM Knowledge Center」などがある。日本IBMの「IBM i
ページ」はポータル的な性格をもたせていないので、そこから数々の「情報の宝庫」にたどり着くには、ちょっとした慣れが必要である。

 

開発者向けサイト

日本IBM/IBMは開発者向けサイト「developerWorks」のなかに「IBM iページ」(日本では「IBM i技術情報ポータル」)を開設している。developerWorksの日米のIBM iページはそれぞれ特徴をもち日米でかなり違うので、両方の閲覧をお勧めしたい。

ベンダーが運営する開発者向けのサイトも複数ある。Qiitaなどの情報共有サイトでもIBM i関連情報の掲示がある。IBMは、IBM製品とその技術について解説した書籍シリーズを「IBM Redbooks」として無料で公開している。

 

情報サイト

ベンダー運営のサイトのなかに、技術情報だけでなく、製品やイベントなどの情報を集めたサイトがある。イグアスの「iCafe」、ベル・データの「e-BELLNET.com」、オムニサイエンスの「AS/400ナビ」などが代表例である。

 

メディア

IBM i専門のメディアは、日本では本誌「i Magazine」のみである。メール・マガジンとしては、日本IBMの「IBM iニュース」がある。月1回の配信で、IBMの製品・技術情報、研修、イベント/セミナーを掲載している。

海外のIBM iメディアはオンラインが中心で、複数のメディアが定期的にIBM i記事を更新している。

 

ソーシャルメディア

ソーシャルメディアや情報共有プラットフォームを使った情報発信も活発に行われている。ブログやTwitterでは、IBM iチーフ・アーキテクトのスティーブ・ウィル氏も情報発信を行っている。FacebookやTwitter上には、日本IBM/IBMの公式アカウントが多数ある。また、日本IBM/IBMは動画による情報発信にも積極的で、YouTube上で多数のIBM i関連の講演・セミナー・プレゼンテーションを見ることができる。

 

イベント/セミナー

IBM i関連のイベント/セミナーは、リアルとオンラインに分けられる。リアルでは、定期的にセミナー/イベントを開催するIBM iベンダーも少なくない。最近、オンラインでセミナーを実施するベンダーも徐々に出てきた。

年間を通して注目すべきイベント/セミナーは、日本IBM主催の「IBM i World」「Power Systemsテクニカル・ワークショップ」、IBMユーザー研究会主催の「iSUC」「IBMユーザー・シンポジウム」「JGS IT-Conference」、ベンダー主催では「UOSフェア」や「JB Group IT Forum」などである。

 

コミュニティ/グループ

IBM iに特化したコミュニティではないが、IBM iのユーザー/ベンダーが最も多く参加するのは、IBMユーザー研究会である。多彩な活動を展開しており、そのなかにIBM iに関連する取り組みが多数ある。

また、IBM iベンダーが多数を占めるベンダー・グループに「UOS」「愛徳会」「iBIアライアンス」、IBM iにおけるオープンソース活用の推進を目的としたグループに「Open Source協議会 IBM i」がある。「Open Source協議会 IBM i」は「勉強会」と称するセミナーを定期開催しており、サイトにその講演資料や技術資料を多数掲載している。

海外のIBM iコミュニティとしては、米国に全国規模の「Large User Group(LUG)」と「COMMON」があり、各地に30を超える地域コミュニティがある。また、「COMMON」にはヨーロッパ版の「COMMON Europe」もある。

 

研修

IBM iの研修に関しては、アイ・ラーニングが最も体系立ったコースを提供している。座学コースは「IBM i入門講座」から始まり、「システム運用・管理者」コース、「IBM i アプリケーション開発(RPG、CL)」などへ進む。このほか、e-ラーニングの「IBM i自習書コース」がある。

そのほか、受託開発も行うティアンドトラストも、特徴のある研修サービスを提供している。

 

調査

IBM i市場の動向調査は、米HelpSystems社が2015年から毎年実施している。世界を対象にした市場調査で、回答の半分は米国外である。日本の状況と似ている部分も多いので、参考になる。

 

複数のカテゴリにまたがる
情報ソースも多い

個々の情報ソースやサイトは、上記のカテゴリのいずれかで紹介するが、開発者向けサイトでイベント/セミナー情報をカバーしていたり、ベンダーのコミュニティで開発者向け情報を活発に提供しているなど、カテゴリの枠に収まらない情報ソースも少なくない。個々の情報ソースにアクセスし、読者個人の情報ソースを確立していただきたいところである。【i Magazine編集部】

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