情報システム部と現場部門の距離を縮めることがDXへの足がかりになる~Interview 加藤 貴志氏 執行役員 管理本部長 | 株式会社ニイタカ DXへの全方位の挑戦 ❹

加藤 貴志氏  株式会社ニイタカ 執行役員 管理本部長

 

i Magazine(以下、i Mag) 最初にニイタカの企業としての強みを教えてください。

加藤 ニイタカはフードビジネス業界の頼れるパートナーとして、お客様第一に徹しながら、高品質・高使用価値の製品・サービスの提供に努めてきました。企画・開発・製造・販売を自社で一貫して手がけ、お客様の声を反映して製品化するまでのスピードが、当社の最大の武器だと考えています。

i Mag 管理本部長として、情報システム部が推進するDXの責任者という立場におられますね。

加藤 そうです。私自身は入社以来、長く営業畑を歩み、2020年9月に総務部担当の執行役員に就任しました。同年12月には情報システム部と総務部を統括する管理本部を設置し、管理本部長として双方の部署を統括しています。だから情報システム部を管理下においてまだ半年ほどですね。

情報システム部に川端功微部長が着任し、当社のIT環境には4つの課題があると指摘されたことで、「このままのシステム環境で大丈夫だろうか」という漠然とした不安が明確化し、見える化されたと感じています。

その提案や説明を受けて、60期(2021年6月〜2022年5月)の全社方針には、「既存事業の収益基盤強化」と「外食産業以外への事業拡大、周辺・新規事業の加速」に加えて、第3の柱として初めて、「デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」が加わりました。

DXはもちろん、IT関連の要素が全社方針として掲げられるのは、これが初めてのことです。社内の機運や社員の意識がDXへ向く、大きなきっかけになると考えています。

i Mag ニイタカのDXについて共有認識は生まれつつありますか。

加藤 いきなり「ニイタカのDXとは何か」と問われても、実際のところ、現時点ではほとんどの社員が答えられないでしょう。そこで身近に感じられる自分たちの課題として「データ活用」を取り上げ、今年7月から各部門の管理職を対象にヒアリングを開始する予定です。

「経営データをリアルタイムに参照したい」という声は、以前から寄せられていました。しかし生産や営業、管理と部門ごとに求められるデータは異なります。そこで「今、何に困っていて、どのようなデータがあれば、どう役立てられるか」をヒアリングのテーマに掲げました。川端とともに聞き取りを進めることで、各部のニーズを吸い上げるとともに、求められるデータ活用の形を追求していくことで、DXを考え始める契機になればと感じています。

i Mag 社員の方々がDXに近づく、最初の1歩になるかもしれませんね。

加藤 そうですね。このヒアリングはまた、現場部門と情報システム部との距離を縮めることにも狙いがあります。DXという言葉が象徴する企業変革には、賛成する声もあれば、変化を嫌って歓迎しない声も寄せられます。これはどの企業も同じでしょう。

情報システム部が今、提案しているDXのコンセプトを広く社員に理解してもらうとともに、入社してまだそれほど時間が経っていない川端に、現場や業務をもっと理解してもらう必要もあります。私の役割は、現場部門と情報システム部の調整役であると認識し、ヒアリングがそのための橋渡しの場になればと考えています。

 


特集 ニイタカ DXへの全方位の挑戦

Part 1 DXを阻む4つの課題と意識改革への挑戦
啓蒙活動を展開しながら、DXのロードマップを描く

Part 2 DXに向けたインフラ整備&システム導入に着手
基幹システム周辺の「守り」を固め、AIやIoTで「攻め」を目指す

Part 3 DXに備える製品選択とシステム化戦略
安定した基盤をつくる製品群、企業競争力を生む製品群の使い分け

Interview 
加藤 貴志氏 株式会社ニイタカ 執行役員 管理本部長~情報システム部と現場部門の距離を縮めることがDXへの足がかりになる

 

[i Magazine 2021 Summer(2021年7月)掲載]

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