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矢野経済研究所がERP・CRM・SFAに関するクラウド基盤利用状況の法人アンケート調査を実施 ~クラウド化が急速に進展、システム基盤としてパブリッククラウドの利用が加速

矢野経済研究所は3月6日、国内の民間企業を対象にしたアンケート調査を実施し、ERPおよびCRM・SFAといった業務ソフトウェアの利用状況を明らかにした。

その中でクラウド基盤の利用率を経年比較分析した結果は以下のとおりである。

◎市場概況
2022年6月から10月にかけて、国内の民間企業を対象としてERP(財務・会計、人事・給与、販売管理、生産管理・SCM)とCRM・SFAの導入実態に関するアンケート調査を実施し、509件の回答を得た。同社では同様の調査を隔年で実施しており、クラウド基盤(IaaS/PaaS)の利用率の経年比較分析を行った。

今回(2022年)の調査で特徴的なのは、業務アプリケーションのシステム基盤(利用環境)として、パブリッククラウドの利用率が大きく伸びていることである。

各領域で前回(2020年)調査の利用率と比較すると、財務・会計で2020年8.9%→2022年17.9%、人事・給与で同9.0%→同20.7%、販売管理で同5.9%→同15.2%、生産管理・SCMで同5.1%→同13.0%、CRM・SFAで同16.1%→同32.1%となった。

2016年調査からの利用率の推移を見ても、近年、システム基盤としてパブリッククラウドの利用が加速していることがわかる。

◎注目トピック:DXの進展がクラウド化の追い風となる

クラウド化の背景には、DXの進展がある。スピードや柔軟性が求められるDXでは、クラウド(IaaS/PaaS、SaaS)の利用が不可欠である。

DXの機運の高まりにより、業務アプリケーションへの投資意欲はコロナ禍にあっても衰えることなく堅調である。特に、ERPは導入後10~20年も経過し、老朽化したシステムを使い続けているケースが多く、DXを進めるためにレガシーシステムからリプレースする需要が拡大している。

一方でCRM・SFAはERPより導入時期が新しく、DXでのデータ活用や事業強化を目的に、戦略的に新しいシステムを導入する企業が増えている。

◎将来展望

企業方針として、システム基盤をAWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform、Oracle Cloud Infrastructureなどのパブリッククラウドにシフトする企業は増えている。その影響もあり、業務アプリケーションをオンプレミスからクラウド基盤に移行するニーズは堅調である。

アプリケーション側でも、SaaSの利用が拡大している。特にバックオフィス系のシステムは企業間での業務内容の差が小さいため、複数のユーザーにより共同利用するマルチテナント型のSaaSで利用しやすい。

そのため、ITベンダーから提供されているサービスの種類が多い財務・会計や人事・給与といったバックオフィス系のシステムではSaaSの利用率が高まっている。

業務アプリケーションは、システム基盤、アプリケーションの両面で「クラウドファースト」での利用が進んでいくと予測する。

[I Magazine・IS magazine]

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