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IBM i 7.1ユーザーの引き留めを図るIBM ~オンプレミスとクラウドで対応

IBMは2月23日、IBM i 7.1を継続利用するための次の3種類のオプションサービスを発表した。

 

(1)クラウドサービス Power Systems Virtual Server(以下、Power Virtual Server)でサポート
(2)オンプレミスの有償延長保守サービスの延長
(3)E980対応のPower Enterprise Pools 2.0で利用可能

 

これにより、クラウドとオンプレミスの両方でIBM i 7.1を使い続けられる形が整った。

IBM i 7.1は、2010年4月にリリースされ、2017年9月末に営業活動を終了、2018年4月末に通常の保守サービス(プログラム・サービス)が終了となり、現在は、2021年4月末までの有償延長サポートの終了目前という時期にある。

 

IBMがここにきてIBM i 7.1の継続利用のためのサービスを発表したのは、IBM i 7.1がメインで稼働するPOWER7・POWER7+サーバーが保守サポート終了になったにもかかわらず、ユーザーの70~80%が有償延長サポートを選択しているからである(数字はアイマガジン編集部推定)。ユーザーがPOWER7・POWER7+サーバーの有償延長サポートを選択しても、次にIBM i 7.1の保守サポート終了が来るのでは、混乱が必至。IBMの今回の対応は、その混乱の回避と、IBM iから別プラットフォームへの“離脱”を阻止したい狙いがあるものと思われる。

以下は発表の概略。

(1)クラウドサービス Power Systems Virtual Server(以下、Power Virtual Server)でサポート

 Power Virtual Serverでは、これまでIBM i 7.2以降が利用可能だったが、7.1を追加した。現在は「ダラス12」データセンターでのみ利用可能で、S922またはE980のいずれかで利用できる。

(2)オンプレミスの有償延長保守サービスの延長

 今年4月末で期限となる有償延長サポートがさらに延長されることになった。マシン別に条件が設定され、IBM i 7.1を稼働させるサーバーがPOWER7+以前の場合は2021年12月末まで、POWER8サーバーの場合は2022年4月末まで、POWER9サーバーとVSでは2024年4月末。

[i Magazine・IS magazine]

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