IBM iユーザーの課題解決に応える
次世代運用総合支援サービス
ソルパックは2026年4月、IBM iの未来をつなぐ次世代AIマネージドサービスとして、「i_RODOR_i」(イロドリ)を発表した。
これは、IBM iビジネスに強い同社が以前から展開している各種サービスを統合した、サービスの集合体である。各所で生成AIなどを使用して機能強化/サービスアップを行い、IBM iを取り巻く環境の課題解決に取り組んでいる。
個々にサービスを提供しているベンダーは少なくないが、ユーザーの悩みに沿って一気通貫に提供できる点が、i_RODOR_iの最大の特徴である。
同社では、後継者不足に起因するIBM iのノウハウ不足や、RPGアプリケーション保守の外部委託、次世代の人材育成といった、多くのIBM iユーザーが抱える問題・課題に対処するため、「新しいIBM i次世代運用モデル」を総合サービスとして提供していく計画である。
i_RODOR_iは、以下の5つのサービスで構成されている。すなわち「PowerVS移行サービス」「棚卸分析サービス」「IBM iアプリケーション運用保守サービス(@M-ASP)」「IBM iコンシェルジュサービスセンター」「RPG研修サービス」である。
PowerVS移行サービスは、IBMが提供するIBM iのクラウドサービス「Power Virtual Server」(以下、PowerVS)への移行アセスメント支援サービスである。
これには「クラウド化コスト評価」(コストシミュレーションとサイジング調査により、クラウド移行後のコスト削減効果を可視化する)、「クラウド適合性評価」(実現すべき要件を明確化し、現行運用上の課題とクラウド利点をマッピングする)、「アーキテクチャ策定」(コスト・運用・構成を総合的にまとめ、最適な移行プランを提示する)の3つが含まれている。
つまりクラウド移行のメリット、移行によるコスト効果、具体的な移行プランをユーザーに提示することが狙いである。
同社では当面、PowerVSを前面に出していくが、近いタイミングで他のIBM iクラウドでも同種のサービスを提供していく予定である。
次に棚卸分析サービスは、運用歴の長さゆえに、ドキュメント類が失われてブラックボックス化しがちなIBM iのプログラム構造を見える化するサービスである。
分析ツールを活用し、必要に応じてIBM Bobなどの生成AIを使用する。期間は3カ月以上で、システム規模・環境により見積もりが異なる。
IBM iアプリケーション運用保守サービス(@M-ASP)は、IBM i上で稼働するRPGアプリケーションの保守サービスである。RPG(RPG Ⅲ、ILE RPG、FF RPGのいずれにも対応)のプログラムに関する保守・改修作業を行う。
状況に応じ、IBM Bobを利用して要件チェックやテスト仕様書の作成などに対応するほか、技術的な問い合わせ、各種技術情報や既知の問題に対する回避策・暫定措置情報の提供、障害復旧の支援、IBMへの問い合わせ代行などにワンストップで対応する。利用料金は見積もりベースで、所定の工数を超える場合は追加費用が発生する。
クラウド移行支援、プログラム資産の可視化、アプリケーション保守、一括相談窓口、人材育成
IBM iコンシェルジュサービスセンターは、総合窓口センターである。IBM iの運用上でなにか対応事項が発生した場合、「窓口が複数あり、どこに聞けばよいかわからない」「保有スキルの不足により、的確な問い合わせ方法がわからない」「問題の切り分けや管理負担が大きい」といった声が、IBMiユーザーから多く寄せられる。これに応えるため提供を開始したのが、IBMiコンシェルジュサービスセンターである。これは、IBM iに関する障害対応・技術支援を一元的に受け付ける総合窓口サービスである。
同センターで一括受付(総合窓口)に対応し、問題管理・対応状況を一元管理し、技術相談・障害復旧支援を提供する。各保守ベンダーやデータセンターとの連携支援も行う。
メニューには対応内容により、Silver、Gold、Platinumの3つがあり、月額価格については問い合わせが必要。メール受付は24時間365日、電話受付・実対応は平日 9:00~17:30となる。
そして最後に、RPG研修サービスがある。これはプログラミング未経験者でも基本用語を理解し、RPGでの開発が可能になることを目標としている。
特徴は、実務経験豊富な技術者が研修を担当すること、既存の研修に比べて費用負担が少ないこと、少人数制の研修であること、研修後もIBM iのソリューション提案や保守サポートに対応することなど。研修・教育はフルコースを選ぶと、トータル40日であるが、要望に沿ってカスタマイズが可能である。
これら5つのサービスは必要に応じて選択可能であり、利用料金に関しては個々の見積もりがベースとなる。
同社では今年4月に組織改革に着手し、IBM iに関する製品チームと開発チームをソリューションビジネス事業部に集約。IBM iに関する営業体制を強化していく方針だ。その中核サービスとして、i_RODOR_iを位置付けていく。
プログラム資産の分析、アプリケーションの保守、クラウドサービスへの移行支援、IBM iの人材育成、一元化した問い合わせ窓口と、i_RODOR_iはIBM iユーザーが悩む課題の解決策を網羅しており、モダナイゼーションあるいはDXの第一歩となる。IBM iを今後も使い続けていくユーザーに対してIBM iの価値を守り、安心して未来へつなぐ次世代運用支援サービスとなりそうだ。
[i Magazine 2026 Summer掲載]








