
佐藤 尚氏
ソリューション・ラボ・ジャパン株式会社
第1サービス事業部 第3サービス部 第1グループ
ソリューション・ラボ・ジャパンの佐藤尚氏(第1サービス事業部 第3サービス部 第1グループ)は、同社が提供する研修サービスの企画・講師を務める一方で、最新技術の検証と社内への導入も担当している。昨年(2025年)秋には、その成果の1つである「TOBi」(The Object Builder for IBM i)によるRPG開発について解説記事を執筆していただいた(i Magazine 2025 Autumn号、i Magazineサイトにも掲載中)。
佐藤氏がIBM Bobに触れ始めたのは、今年1月のことだという。
「最初は、RPGコードの内容を解説してくれる機能があるというので、試してみました。既存のRPGコードをIBM iからローカルへダウンロードし、IBM Bobに指示を出しました。すると想像以上に正確な説明がアウトプットされたので、非常に驚いたというのが第一印象でした」
次に佐藤氏が試したのは、IBM i上の物理ファイルへアクセスするためのサービスプログラムの生成だった。
「最初に、“IBM i上の物理ファイルにアクセスするためのサービスプログラムを作ってください”と、ストレートにプロンプトへ入力しました。するとBobから、“ライブラリの中にある既存のサービスプログラムのソースを見せてください”というリクエストが返ってきたので既存のソースを提示すると、テーブル部分をすべて書き換えたプログラムをあっという間に生成しました。コンパイルも問題なく通ったので、これはかなりいけると確信しました」(佐藤氏)
佐藤氏はその後もIBM Bobの検証を続けてきた。その中で、固定フォームのRPGで漢字を使うと、生成するコードの精度が低下することを実感してきたという。
「DDSの生成で漢字の長い文字列を使用すると、最初は一定の位置で折り返さなかったり位置ずれが起きたりして、レイアウトが崩れることがよくありました。しかしBobに対して修正依頼を繰り返していくと、最終的には求めるレイアウトになりました。この点、フリーフォームは問題ないので、Bobは固定フォームとダブルバイト文字の学習がまだ十分ではないのではないか、と感じています」
また佐藤氏は、「Bobへの指示は、より明確な日本語で書くほど精度の高い答えが返ってきます」と指摘する。そして操作を繰り返す中で、新たな気づきも多いという。「IBM Bobは奥の深いツールです」と、佐藤氏。
さらに、コード生成時の特徴についても次のように語る。
「コード生成を指示する際に、既存のソースを参考として与えると、そのソースをほぼ忠実に反映したコードを生成してきます。そこからさらに要件を詰めていくことで、求めるコードへ近づけていくことができます。その後の横展開については、Bobに任せても問題ないという感触を得ています」
一方で、IBM Bobを活用した開発には、従来とは異なるスキルも必要になるという。
「IBM Bobによるコード開発は、Source PFを使った開発とはかなり違います。そのためBobに適したスキルの必要性も感じています。ローカル開発のメリットとしては、ソースをすべてPC上に持ってくることができ、ソースはすべてテキストなので、Gitで一元管理が可能という点です。また開発ツールとしてVisual Studio Codeを使うので、若いエンジニアにも受け入れやすいと感じています」
同社では、IBM Bobの検証を今年9月まで継続し、10月から業務への適用を進めていく考え。佐藤氏が担当する研修サービスでも、IBM Bobを組み込んだ講習を検討しているという。
「ローカル環境でBobを使ってみた感想としては、IBM iユーザーにとっては導入時と使い始めのハードルが高いのではないかと思います。環境構築や基本的な使い方を支援する、スタートアップ支援のようなサービスも検討しています」
[i Magazine 2026 Summer掲載]







