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Part1 この3年半の進化とIBM Bob時代における新たな役割 |特集 Code for IBM i 最新アップデート

バージョンアップを重ねるCode for IBM i

筆者が本誌で「Code for IBM i」を書いたのは2023年1月のWINTER号だった。それから3年半が経過した今回は、この間の変化を、GitHub上に公開されているgitリポジトリの履歴を参照しながら辿っていきたい。

「Code for IBM i その全貌」と題した前回記事の執筆時、Code for IBM iのバージョンは1.6.8。GitHub上では177回のタグ付けが行われ、マージコミットを除く総コミット数は1266件だった。

このプロジェクト(vscode-ibmi)の歴史を遡ると、最初のコミットは2021年2月19日(コミットメッセージは「got it connect
ing」)で、その2日後の2月21日には最初のタグ0.0.2が打たれている(以降、本稿におけるgit関連の日付はUTCに基づく)。

1.0.0のタグが付いたのは、そこからちょうど1年後の2022年2月21日だった。2023年のWINTER号で1.6.8を取り上げた時点で、Code for IBM iはすでに2年近い開発の蓄積を持っていたことになる。

前回の記事執筆からすでに約3年半が経過した。この間、Code for IBM iは着実にバージョンアップを重ね、現在は3.0系(本稿執筆時点でv3.0.12)に到達している。プロジェクト発足からは5年半、タグは262個、マージコミットを除く総コミット数は4325件。0系→1系→2系→3系という4つのメジャー系を経て、リリース頻度は落ち着きつつ1系あたりの寿命が伸びていく、という成熟の過程をたどってきた。

今回は前回の記事以降の経緯をまとめつつ、この間に行われた重要な機能の追加や変更を取り上げる予定である。本稿で、あらためてIBM iの開発環境におけるCode for IBM iの重要性を伝えたい。

ここでは、以下の流れでCode for IBM i について解説していく。

・Code for IBM iのバージョン3系の機能の概要説明
・Code for IBM iのIBM i側におけるDBアクセスレイヤーの機能と歴史
・Code for IBM iの新しいENVIRONMENTビューの解説

続いてIBM Bob(およびPremium Package for i)におけるCode for IBM iの重要性についても触れておきたい。

本稿ではCode for IBM iの機能追加を主に解説していくが、今読んでいるのはCode for IBM iのことなのか、それともIBM Bobなのか迷うこともあるだろう(そうであれば原因は筆者の文章力に起因する)が、その際は上記の解説手順を思い出してほしい。

git関連用語と脚注について

本稿ではgit関連の用語(コミット、ブランチ、マージ、タグ、PR、Issue 等)が頻出する。読み進める際の参照用に、簡単に用語の意味を整理したので参考にしてほしい。

コミット:ソースコードの変更をリポジトリに記録する単位
ハッシュ値:各コミットに割り振られる一意の識別子(例:1cd9abe2)。本稿では脚注でこの短縮形をコミットIDとして記載している
ブランチ:開発の流れを分岐させ、他の変更に影響を与えずに作業するための仕組み
マージ:分岐した複数のブランチの変更を1つに統合すること
タグ:特定のコミットに付ける、バージョン番号などの目印
PR(プルリクエスト):あるブランチの変更を別のブランチ(多くの場合はmaster/main)に取り込むよう提案し、レビューを経てマージする仕組み
Issue:不具合報告や機能要望を管理する、掲示板のスレッドのような機能

「Gitの基礎知識~よく使用する用語の解説と基本機能」(i Magazine、2021年12 月3日、)でも解説しているのでそちらも参照してほしい。

なお、本稿の脚注はGitHub上のPR(Pull Request)またはIssueの番号およびタイトルと、実装コミットのハッシュ値、日付、対象リポジトリを示す。vscode-ibmiはCode for IBM i本体、vscode-db2iはDb2 for IBM i拡張機能、mapepire-serverはMapepire本体、mapepire-jsはMapepire に接続するためのJavaScriptクライアントのリポジトリを指す。


著者|
小川 誠 氏

ティアンドトラスト株式会社
代表取締役社長 CIO  CTO

1989年、エス・イー・ラボ入社。その後、1993年にティアンドトラストに入社。システム/38 から IBM i まで、さまざまな開発プロジェクトに参加。またAS/400 、IBM i の機能拡張に伴い、他プラットフォームとの連携機能開発も手掛ける。IBM i 関連の多彩な教育コンテンツの作成や研修、セミナーなども担当。2021年6月から現職。

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特集 Code for IBM i 最新アップデート

Part1 この3年半の進化とIBM Bob時代における新たな役割

Part2 Code for IBM iの現在地

Part3 Mapepire─新しいDb2アクセスレイヤー

Part4 ENVIRONMENTビュー─操作感が変わった

Part5 IBM Bobの登場でCode for IBM iの立ち位置に変化

Part6 これからのIBM i開発に向けて

[i Magazine 2026 Autumn掲載]

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