経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(以下、IPA)は4月16日、AX(AIトランスフォーメーション)の進展やそれに伴うデータ活用の重要性などに鑑みてデータマネジメントに関する改訂などを行い、デジタルスキル標準バージョン2.0(DSSver.2.0)を公表した。
具体的には、以下の見直しを実施した。
・データマネジメント類型の新設
・ビジネスアーキテクト類型、デザイナー類型のロール、スキルの再定義
・AI実装、運用などに関するスキルの新設
・デザインマネジメント実践に関するスキルや記載の追加
・ロールごとのスキル重要度の見直し
データマネジメント類型の新設
データやAIを効果的に活用し価値を創出するためには、その元となるデータの精度や整合性、または利用ルールの遵守など、様々な観点で品質が確保されていることが前提となる。
そのため、DXの実現に不可欠なテクノロジーとしてAI活用が進むなか、さらなるデータ・AI活用を推進するためのデータ整備やその仕組化、企業内の推進を担う類型として、「データマネジメント類型」を新設した。
またこの類型には、データの安全性や信頼性を確保するためのデータの整備や流通の仕組みの構築、データ活用の促進などを担う「データスチュワード」「データエンジニア」「データアーキテクト」の3ロールを定義した。
なお、これに伴い既存のデータサイエンティスト類型の中にあったデータエンジニアは削除し、データマネジメント類型に統合した。
また、「データ活用」カテゴリーを「データ整備・活用」と改めた上で、「データマネジメント」サブカテゴリーとして6個のスキルを新設した。

ビジネスアーキテクト類型、デザイナー類型のロール、スキルの再定義
個別事業やプロジェクトだけでなく、ビジネスモデル変革を推進するため、新事業開発、既存事業の高度化、社内業務の高度化・効率化に関する従来の3ロールを刷新し、新たに「ビジネスアーキテクト」「ビジネスアナリスト」「プロダクトマネージャー」の3ロールとして再定義した。
さらにデザイナー類型においては、その活躍する領域の見直しを行い、「グラフィックデザイナー」は削除した上で、提供する製品・サービスについて、その意義や使い方を正しく伝えるコミュニケーション領域の役割として「コミュニケーションデザイナー」を新設した。またこれらの再定義に伴い、「ビジネス変革」カテゴリーのスキルを全般的に見直した。
AI実装、運用などに関するスキルの新設
データマネジメントと同様に、AI活用の拡がりを受けてデータサイエンティスト類型にも重要となるスキルとしてAI実装・運用やAIガバナンスなどに関するスキルも追加した。
デザインマネジメント実践に関するスキルや記載の追加
さまざまな関係者の連携や共創をデザインの素養を基に促す「デザインマネジメント実践」に関して、スキルの追加やDXリテラシー標準への追記・修正および補足資料の追加などを行った。
ロールごとのスキル重要度の見直し
この改訂で追加・変更されたスキル項目をベースとして、既存のロールも含めて各ロールに求められるスキルの重要度も全般的な見直しを実施した。
IPAは今回のデジタルスキル標準の改訂により、ビジネス変革やデータ・AI活用のために必要な役割やスキルが明確になり、企業や組織のDX、および個人のスキルアップ・キャリア形成が加速することを期待している。
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