IBMは7月14日、IBM i 7.6 Technology Refresh(以下、TR)2およびIBM i 7.5 TR8を発表した。
TRは通常、春と秋に発表されるが(前回のTR発表は昨年10月)、今回はIBM i P05に属する新しいエントリーモデル「Power S1112」の発表に合わせてリリースされた。
今回のIBM i 7.6 TR2およびIBM i 7.5 TR8では、セキュリティの強化、アプリケーション開発環境の高度化、システム運用の改善、パフォーマンスと効率性の改善が主眼となっている。
セキュリティの強化
サイバーセキュリティの深刻さは昨今、物流網に大打撃を与えるなど、その深刻さが懸念されている。IBM iはもともとセキュリティの高さには定評があるが、昨今の情勢を考慮して、IBM i 7.6 TR2およびIBM i 7.5 TR8では、さらに高いセキュリティ機能を以下のように備えることが発表された。
◎OAuth 2.0に対応した簡易メール転送プロトコル(SMTP)
◎IBM i向けの統合キー管理および暗号化ソリューションである「IBM i Cryptographic Services」が、IBM Cloud Key Protectとの「Bring Your Own Key(BYOK)」統合に加え、新しいマスターキー保護機能によって強化
◎クラスタリングにおける多要素認証(MFA)のサポート
◎Virtual Partition Manager(VPM)構成などにおける、Linuxゲストパーティションのリモート仮想コンソールへのセキュアなアクセス強制
◎セキュリティ強化のためのSQLサービスをDb2 for iに搭載
◎IBM i Migrate While Active(5770-DBM機能5102)により、OSメンテナンスのための計画停止時間をさらに短縮し、移行の柔軟性を向上
◎BRMS Webインターフェースの機能強化
アプリケーション開発環境の高度化
IBM i 7.6 TR2およびIBM i 7.5 TR8では下記のような機能を搭載することで、IBM iのモダナイゼーションを進め、オープンでAPI主導のエコシステムに統合することが可能になる。
◎Java 21のサポートおよび最新ツールの継続的な改善
◎Code for IBM i、Visual Studio Codeとの統合、およびREST APIの機能強化
◎RPGアプリケーション開発者のニーズに応えるRational Development Studioの機能強化
システム運用の改善
IBM i 7.6 TR2およびIBM i 7.5 TR8は、使いやすさとシステム管理の向上を目指し、以下のような機能を搭載した。
◎リリースレベルでのCVEの可視化
◎IBM Navigator for iの継続的な進化
◎IBM i Access Client Solutions(ACS)の機能強化
◎Db2 for iでのジャーナル・エントリ・ビューにより、データ・ジャーナルが16進数のBLOB から、分析やAI対応のデータへと変換
◎監視、構成、自動化のためのより優れたツールの搭載
パフォーマンスと効率性の向上
IBM i 7.6 TR2およびIBM i 7.5 TR8では、以下のような機能を搭載することで、アプリケーションを変更することなく、パフォーマンスとスケーラビリティを向上させる。
◎仮想イーサネットのマルチキュー対応により、CPU使用率が向上
◎仮想化環境におけるスケーラビリティの向上
これらの機能強化は一連のPTFグループを通じて提供される。出荷開始は7月24日の予定である。
[i Magazine・IS magazine]







