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「IBM iほどAI活用に最適なプラットフォームはない」と、IBM Power部門GMのヒラリー・ハンター氏 ~AI時代におけるIBM iの価値を熱く語る。POWERUp 2026講演で。

米IBMのIBMフェロー(技術職の最高位)でIBM Power部門のゼネラルマネージャー(GM)を務めるヒラリー・ハンター氏は、4月26日~30日に開催されたPOWERUp 2026(米COMMON主催)の「オープニング・セッション」に登壇し、「IBM iほどAI活用に最適なプラットフォームはない」と、次のような講演を行った。

ハンター氏は冒頭、「今日は皆さんに挑戦的な質問をするところから始めようと思います」と断り、「AI時代において、“統合されたシステム”をもつことの意味をご存じですか」と語り始めた。

「個々の部品は存在していても、自分たちで組み合わせてスタックを構築しなければならない環境ではなく、最初から定義済み、かつパッケージ済みで、すぐに使える環境はAI時代にどのような意味をもつのか」

ハンター氏はこの言葉に続けて、ユーザー企業のCIOやCTOと会話してきた経験について、以下のように話した。

「私はIBM Power部門のGMになる以前から、お客様企業のCIOやCTOの方々と数多く会話してきました。そして彼らの誰もが、“AIを活用していかなければならない”という強いプレッシャーを感じており、さらに“AIは周辺業務だけでは意味がない”ということに気づき始めていることを知りました」

ハンター氏によると、それはIBM自身も同様だという。ちなみにハンター氏は、IBMインフラストラクチャ部門のCTOも兼任する。

「IBMもここ数年、自社の業務にAIを適用するというクライアントゼロの取り組みを始めています。たとえば、人事業務に関する問い合わせ対応やPCのトラブルサポートなどにAIを活用しています。

しかし、それだけでは不十分であることを、私たちIBMは痛感しています。本当に価値があるのは、企業の“中核”にAI を適用することです。つまり企業の基幹業務や最重要データなどにAIを適用することこそ重要で、それはすなわち、ソフトウェア開発ライフサイクルや製品設計データなど企業のコア領域に適用することにほかならないのです。IBMは今その取り組みを強力に進めています」

ここでハンター氏は、「ただし」と話を転じた。

「実際にAIを導入できるほど環境や基盤が整っているお客様企業は、ごく一部しかないのです。AIを適正な環境で実装できなければ、システムがダウンした時の損失は1時間あたり約30万ドルにも上り、セキュリティ侵害も莫大なコストになってしまいます」

ハンター氏が指摘するAIの活用に不可欠な環境・基盤は、データ基盤、データガバナンス、管理・コントロール、セキュリティなどである。

「ここでもう皆さんはお気づきでしょう。IBM iには、データガバナンスが組み込まれ、オブジェクトベースの権限管理があり、OSレベルでのアクセス制御や高可用性、高セキュリティが備わっています。

つまりIBM iは、お客様企業のCIO・CTOたちが苦労して手に入れようとしているものを、すでに持っているのです。IBM iが優れているのは、それが統合システムだからです。だから私はIBM iユーザーの皆さんに、こうお伝えしたいと思います。最もAIに適した基盤は皆さんの手の中にすでにある、と」

ハンター氏は、「IBM iの未来を大きく変えるのはIBM Bob」と強調し、断言した。

「IBM Bobは、IBM i開発者が長年抱えてきた問題を取り除いてくれます。触れたくない古いコードや、RPG ⅡやRPG Ⅲのプログラム、誰も理解していない依存関係、変更すると壊れそうなシステムなどを解析し、ドキュメント化し、ビジネスユーザーにも理解できる形で解決してくれます。

IBM Bobは今後、さらにIBM iネイティブな形へ進化します。ですから、皆さんには1日も早くIBM Bobに触れて、使っていただきたいのです」

そしてハンター氏は次のように語り、講演を締めくくった。

「私は“レガシーコード”という言葉が好きではありません。あるIBM iのお客様が、こう言いました。“レガシーではない、レジェンダリー(伝説的)なのだ。何十年も止まらずに動き続けてきたのだから”。

私もそう思います。IBM iを使い続けることは、まさに誇るべきことなのです」

講演するヒラリー・ハンター氏
講演するヒラリー・ハンター氏

[i Magazine・IS magazine]

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