アイ・ラーニングは、教育・研修の老舗企業である。
ここまで紹介した4社がいずれもシステムの開発・保守や各種ソリューションを提供するシステム会社であるのに対し、アイ・ラーニングは研修専門企業である。1990年に日本IBMとの共同出資でスタートした経緯もあり、当初はメインフレームやAS/400をはじめとするIBMの技術研修をビジネスの中心に据えていた。しかし現在はIT全域をカバーしており、さらにIT以外のビジネススキル研修や階層別研修、たとえば新入社員や管理職、ビジネスリーダー、DX推進リーダー、次世代経営人材などを対象に研修領域を広げている。
IBM iの教育・研修と言えば、まずアイ・ラーニングを思い浮かべるユーザーも多いだろう。同社では現在、IBM i関連で34の研修コースを用意している。毎年受講者数は100名単位で、他社の追随を許さない。IBM iを含むIT領域全般の研修はオンラインもしくはe-ラーニングで実施されており、一部のクラスを除き対面式の講義は行っていない。
最も人気があるのは、「IBM i入門編」である。IBM iに関する基礎知識から5250画面の基本操作、データベースやプログラムの開発、データ操作まで、IBM iに関する基礎的な情報を1日(e-ラーニングでは8時間)で終了する。
「IBM i入門編」に続いて同社が推奨しているのは、「IBM iプログラミングコース入門」である。こちらは2日間(同16時間)で、1日目はプログラミングのための環境設定とSEUの基本操作、2日目はPDMとRational Developer for i(RDi)を学ぶ。
IBM iのプログラミングに関しては、上記のほかに、以下の7つのコースが用意されている(カッコ内はオンラインの講習時間およびe-ラーニングの講習時間)。
・RPG IIIプログラミング基礎編(4日、32時間)
・RPG IIIプログラミング実践編(4日)
・ILE RPGプログラミング基礎編(4日、32時間)
・ILE RPGプログラミング実践編(4日)
・IBM i CLプログラミング基礎編(1日、8時間)
・IBM i CLプログラミング実践編(2日)
・RPG IIIプログラマーのためのフリーフォームRPG(1日、8時間)
RPG ⅢとILE RPG(RPG IV)の基礎編では、プログラムの作成手順とレポート印刷プログラムの基本、および基本的なプログラミングとデバッグの方法を学ぶ。
またRPG ⅢとILE RPG(RPG IV)の応用編では、データベース保守、サブファイル、組み込みSQLを使用したプログラミング方法を学ぶ。
このなかで明らかに受講者が増えたのは、「IBM i入門編」と「RPG IIIプログラミングコース」である。なかでも「RPG IIIプログラミング基礎編」はオンライン受講、e-ラーニングともに前年より増加している。また、「RPG IIIプログラミング実践編」も増加傾向にある。
一方でILE RPGは全体的には微増であるものの、基礎編より実践編のほうが増加傾向にある。ただしRPG IIIに比べると、その半分に満たない数であり、アイ・ラーニングの受講傾向を見る限り、ILE RPGやFFRPGよりも、RPG IIIがまだまだ優勢であると言える。
同社では、クラウドサービスであるPower Virtual Serverの構成演習や、Visual Studio Code、Code for IBM iなど、新しいテクノロジーへの関心の高まりを受けて、コースの充実に取り組んでいる。IBM iの伝統的な技法・手法から、新しいテクノロジー領域、IT市場で標準とされる技術など、その動向をコースづくりに反映していくようだ。
また同社では上記の「オープン研修」に加え、「プライベート研修」も提供している。オープン研修はカリキュラムと開催日があらかじめ決定しているのに対し、プライベート研修は個別のユーザーの要望に応じて、カリキュラムをカスタマイズする。こうしたプライベート研修にも、ニーズに応じて対応していく方針である。

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